武満徹はどのように紹介され、評価されてきたか、内外の資料から探ります。1956年から2002年まで、海外の新聞、雑誌、演奏会のプログラムなど、総数2000点を超える膨大な武満資料(協力、日本ショット)を収集しました。ロンドン在住の音楽学者、ピーター・バート氏の協力を得て、これらの資料からいかにして武満徹が、世界のTAKEMITSUになったかを知ることができます。
また、劇団など関係者が保存していた舞台の台本、ラジオドラマの脚本など数多くの資料を収集しました。
これらにより、今まで紹介されることがなかった新たな事実が浮かび上がってくるに違いありません。

以下、本全集編集部が収集した武満資料の一部を紹介いたします。

アメリカ「ニューヨーク・タイムズ」紙《ノヴェンバー・ステップス》世界初演評 1967年11月10日
オランダ「デ・フォルクスクラント」紙
 《ノヴェンバー・ステップス》ヨーロッパ初演評 1969年12月17日
フランス「ル・ソワール」紙 「パリ国際音楽週間 ついに武満がやって来た!」 1971年10月29日
イギリス「フィナンシャル・タイムズ」紙「東洋と武満」 1971年11月18日
アメリカ「オークランド・トリビューン」紙「自然とのハーモニー」 1977年12月2日
アメリカ「ニューヨーク・タイムズ」紙
 「日本を代表する作曲家 武満のふたつの世界」 1981年2月13日
アメリカ「ロサンゼルス・タイムズ」紙
 「作曲家・武満、型を破り、異文化を結び会わせる」 1981年3月11日
カナダ、トロント「グローブ・アンド・メイル」紙「心と音を調和させた武満」 1983年4月18日
フランス「ル・モンド」紙「日本の秘められた抒情性」 1984年5月9日
ドイツ 『音楽新報』「秘密に満ちた響き」 1984年5月号
イギリス「サンデー・タイムズ」紙「武満のなかで東西が出会う」 1984年6月24日
デンマーク「ポリティケン」紙「ヨーロッパ的な東洋──武満の音楽」 1986年5月18日
ドイツ「ディ・ヴェルト」紙「モーツァルト没後200年祭」特集記事 1991年1月16日
カナダ「ジョージア・ストレート」紙「空間、雨、時間の響き」 1992年4月24日
イギリス「インディペンデント」紙 「世界を愛した人」 1998年10月1日
実験工房「現代作品演奏会」プログラム 1952年
劇団四季『愛の条件〈オルフェとユリディス〉』プログラム 1956年
ラジオドラマ『心中天の網島』台本 1958年
「オーケストラル・スペース」プログラム 1966年
アメリカ、ニューヨーク・フィルハーモニック創立125周年記念演奏会、
 《ノヴェンバー・ステップス》初演プログラム 1967年
日本万国博覧会「鉄鋼館」プログラム 1970年
フランス、パリ国際音楽週間(SMIP)「現代音楽の日々」のプログラム 1971年
国際モーリス・ラヴェル賞賞状 1990年
ワルシャワ「タケミツ・デイズ」プログラム 1992年
アメリカ、《ファンタズマ/カントス》アカデミー賞ノミネート通知書 1994年
アメリカ、ロサンゼルス映画音楽保存協会功労賞受賞式「武満徹との夕べ」プログラム 1995年
カナダ 「グレン・グールド賞」受賞式プログラム 1996年