僕は2年後の仕事がいくつかある。
ひとつは高校倫理の教科書で、表紙の絵とデザインを僕が担当することになった。
これは今週中にラフを出して、表紙を決め、とにかく来年の文部省の教科書検定に合格すれば再来年、選ばれた学校の生徒が僕の表紙の教科書を使うことになる。
検定に受からない(ということは特に問題がない場合はまずあり得ないが)場合は書店で売るみたい。
とにかく先の話だが、これはいい仕事だと思ったのでやることにした。
もうひとつはビームスという新宿にあるアパレルブランドのショップのギャラリーでの個展で。
これはかなり前から誘われていたのだ。
ビームスは僕の好きな店でもあるし、カルチャーをリードするというポリシーもあるから、ぜひしたいと思ったが、たしか昨年に電話をしたら、やる人が埋まっていて、一番早くて2003年の夏とかだったので、そんな先のことは知らないと返事はしなかった。
しかし、今度の教科書の話も2年後だし、待っていたらきっとそのときがくるだろうなと思い、やっぱりビームスですることにした。
2年後の自分がどうなっているかは分らない。
生きているかも分らないし、絵を描いているのかも分らない。
まして公園をやっているのかも分らない。
しかし2年先に予定を決めといて、仮にその時の自分の気力が失われてたとしたら、それを気にまたやる気になればいいと思ったのである。
川を歩いて、からり先に足場になるような大きな石をふたつ、投げといたようなものだ。
みんなとそのときまでうまいこといけて、その時にみんなとまた楽しく会えるのが一番いいが。
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