104 今年はどんな年だったか?


「今年ももう少しです。

今これを書いているのが、12/30になったばかりだけど、明後日は来年だと思うと何故かあわただしくなり、他にすることがあるのではないかと思うが、同時に今年のまとめを書かなければ、とも思う。

今年はどんな年だっただろう?では今年のニュースベスト3をいいましょう。

 第3位は「東京以外で個展をしたこと」です。

これはここ2ヶ月で急に続いた話しだけど、10月に岡山、11月に札幌で個展があり、イベントもやった。

来年1月には愛知県でもある。

今までは、たとえば学芸大学の「バーデン×2」でやった時や、亀戸の「サンスト」でやったときは、それぞれ、「東横線進出」とか「下町進出」と考えていた。

それが一気に広い範囲になった。

旅好きな僕は、自分の仕事で旅ができることは嬉しい。

企画する側は交通費を出してくれるが、僕のゆっくりした旅ではあっちこっち寄ったりするので、合計すると僕の旅はもちろん赤字になる。

しかしもともと自分の旅は全部自分持ちなわけだし、仕事で旅ができるのは素晴らしい。

また、仕事の旅は自分の無目的な旅と違い、現地で必ず出会う人もいるので、それもまた感動する。

一生のうちにあとどれだけの人と出会えることができるのだろう。

僕は今までヒッチハイクなどの旅をしていて、積極的に自分から人に出会いを求めた。

今では井の頭公園のことも含め、自分の仕事が多くの出会いを生んでいる。

これからもなるべく多くの人と会いたいと思っている。

人は財産だし、どれだけ人に会うかで人生をはかることもできる。

僕の方にもそれなりの態度は必要なんだけど。

しかし今年もたくさん個展をしたなあ。

「おまえほど個展をしているやつはいない」とこないだヨシンバの朝倉がいってたけど、そうだな。

僕は話が来たらすべて受けるようにしているからね。

個展は僕にとってはライヴ。

ポストカードはシングル、本はアルバムなんだ。

たくさんの個展をこなすことによって本物の力をつけていきたいと思っている。

  第2位は「マガジンハウスから本を出したこと」です。

読者の人は僕の本がどこの出版社から出ているのかは、知らなくていいし、それで判断すべきことでもないんだけど、僕は出版の道を志したときに最初に会ったこの業界の人がマガジンハウスのSさんだったのです。

そのことは本にも書きましたが、僕の師匠のクリス・モズデルが僕が大学4年のなんでもない時にマガジンハウスから本を出して、僕はあるパーティーでその人を紹介されました。

それからその人にアドバイスをいただくようになりましたが、何しろ後で分かってみるとマガジンハウスは大出版社で、僕なんかではとうてい本は出せない。

Sさんからは小さい所からでも本をだして力をつけていきなさい、といわれ、まあそれに従ったわけではないのですが、結果として小さなところからデビュー作を出し、だんだん大きな出版社になり、ついに7冊目、マガジンハウスからの出版となったのです。

本の担当はSさんではなかったのですが、Sさんとは長いメールをもらいました。

あの大学生の時から、数えてみると10年なのです。

ついにここまできたか、という僕の中でのこっと感慨深い気持ちになりました。

なので第2位です。


 同じ本を出すにしても出版社の大小で、宣伝力や本屋の扱いも違い、結果として多くの人に読んでもらえるかというのにも差がでます。

僕は実際そのことは商業の悲しい性で、どんな小さな出版社の本だろうと、いい本は必ず売れる、と信じたいのですが、まあそうもいきません。

でも僕は、僕の本を出したいと思ってくれた出版社にはいつも感謝しているし、相当ひどいところ以外は話は受けます。

それで、いつもいい作品をつくり、みんなが読んでくれる努力、というより工夫をしているつもりです。

僕の場合は、たとえばこの文を読んでくれているみんなの協力にも感謝してもしきれないくらい感謝している。

本を買ってくれたり、人に勧めてくれたり、WEBを作ってくれたり、図書館に注文してくれたり、復刊の投票をしてくれたり。

ありがとう。

僕はこれからもおもしろいものをつくるよ。

みんなも様々な形での協力よろしくね! 

 そして第1位は「免許をとったこと、車を買ったこと」です。

これは人生的には大きなことです。

僕は結局一生車には乗らないんじゃないかと思っていたのですが、一念発起してとっちゃいました。

外国に行くこと、免許をとること、このふたつは金と時間がかかりそうで面倒くさく、興味はあるもののいつも後回しにしながら、一生縁がなくてもいいやと思っていたのです。

外国も他人に背中を押され、やっと3年くらい前に行きました。

それで今年は免許。

でもね、正直、今年の夏に北海道でヒッチハイクをしていた時には、その秋に北海道を車で走るとは想像していなかったよ。

車のことは、今までに日記のところで何回も書いたし、長くなるからかかないけど、かいつまんで話すと、山形のそば街道は車じゃないといけないということ、ヒッチハイクしてたら(僕は旅先でお世話になった人にできるだけあとで、メールとかしたりするんだけど)その人から選挙で公明党を入れて下さいとかメールがきたりして、あと色んなことが面倒くさくなったというのもその理由です。

それに僕も30すぎたし、いつまでもヒッチハイクで人に世話になりっぱなしの歳でもないでしょ、なんて遅い自覚もしちゃったりしたのです。

それで旅から帰って8月26日とかに教習所に行き、9月17日には免許取得。

毎日通った。

人に教えられるということが久し振りで新鮮だった。

でも、一回も落とさず、案外簡単に免許がとれるので、何か心配になって、教習所の卒業のアンケートに「こんなのでとれちゃっていいんですか?こんな人がたくさん運転していると思うとこわいです」と書いた。

それで、まわりの人から、免許とったら次の日からでも車に乗った方がいいよ、早くなれなきゃ忘れちゃってペーパードライバーになっちゃうよ、と言われ、練習のために無理して車を買いました。

50万くらいで芦沢君に探してもらいました。

最初は一番ふつうの車がいいと言いました。

そしたらだんだん車のことが分かり、それを基準にこれからの車のこととか考えられると思ったのです。

そしたらカローラがきました。

車と保険と駐車場と、あとその時はほかの買い物もあったので、3か月の間に140万の出費でした。

さすがに不安になりました。

僕にとっては2万以上は高い買い物なのですから。

乗りたい時にレンタカーを借りた方がいいかな、と考えたりもしたけど、結局買っちゃいました。

免許をとったのはいいけれど、車まで買うとは思わなかった。

今でも自分で運転してて「おい、俺、車運転してるよ!」と信じられないことがたまにある。

今のところは事故はないけれど、今日も信号を見落としたり、危なかったので、気を緩めないようにしたい。

まだ車を買って2ヶ月で、慣れたとは言え、練習中だ。

だんだん自分の運転の傾向と対策もわかってきたので、もっとしっかりしたい。

車は言うまでもなく、行動範囲が広がる。

しかしいい面と悪い面がそれぞれある、このことはまたいつか書こうと思うが、とにかくそういうこと。

ただ、亀戸の個展の時は車が大活躍した。


 というわけで、車のことが1位。

今まで避ける対象なだけだった車に今自分が乗っていて、自分には関係のなかった大きな道路、それから駐車場が自分に関係するようになったことです。

 ということが今年の3大ニュースです。

ほかにも井の頭公園の規制が厳しくなったり、プロバイダーを変えてADSLにしたり、パーカーを出したり、といろいろありましたが、まあ大きな分かりやすいニュースでまとめてみました。

来年はどうなるのだろう?みなさんにとっても良い年でありますように、微力ながら祈ってます。 」

きん。


 

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