鱗姫
 
  希望がなくても生きられますか どんなに孤独でもいき続けることができますか ***** 感動のデビュー作『 ミシン 』に続く、待望の書き下ろし !*****  
著者
嶽本野ばら
出版社
小学館
定価
本体価格 1260円+税
第一刷発行
2001/4/10
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ISBN4−09−386070−X

春になればもう、少し早いと笑われようが日傘をさすのは当然なのです。
くすみ、ジミ、小織、ソバカスなどお肌のトラブル、老化の最も大きな原因は紫外線。その紫外線をカットするには日焼け止めも必要ですが、それだけでは完壁とはいえません。
実に原始的な方法ですが、紫外線防止には日傘が最も効果的なのです。私は一年の半分以上、日傘を携帯いたします。紫外線は夏場に最も強く降り注ぎますが、夏だけ紫外線対策をしていればよい訳ではありません。

三月から十月くらいにかけて紫外線対策は必要。その期間中の日差しには、かなりの量の紫外線が含まれているのです。眩しいなと思えば即、日傘。いいお天気だなと感じれば迷わず、日傘。神経質だといわれようが、季節外れだと指差されようが、お肌の天敵である紫外線から逃れる為には、日傘を手放してはならないのです。紫外線の滝にうたれているよな夏の期間、日傘をさしていない女のコは馬鹿です。
うつけです。磔の上、獄門の刑に処されるべきです。お肌の老化は改善が難しいのだそうです。一度皺になれば、一旦シミが出来れば、それを取り除くのは至難の技。ですから、お肌を美しいまま持続させるには予防に徹するしかないのです。

学校では日傘を携帯することを校則で禁じられております。鳴呼、何たる悪法でしょうか。
全国に名高いお嬢様学校、清く正しく美しい乙女を教育することを語う由緒正しき我が校の校則が、醜くなることを予防する為の日傘を禁じるとは。
生徒手帳の校則欄には日傘を携帯してはいけないとは表記されておりません。しかし「高校生らしい、我が校の生徒としてふさわしい服装と持ち物で」というセンテンスの解釈が、日傘の禁止へと絡がるらしいのです。

日傘は高校生としてふさわしくない持ち物なのです。私は校則違反というものを極力おかさないよう努力しております。制服は元来の規定のまま着るのが流儀、野暮つたさこそが制服の持つ魅力だと信じているからです。

スカートの丈を短くしたり長くしたり、白と決められたソックスを反抗して黒にしてみても、制服とはダサいもの、そう簡単なアレンジで急にカッコよくなる訳がないのです。ですから私は鞄も学校指定のものを文句もいわず愛用しておりますし、髪の毛だってパーマをあてず学校に行く時は、黒いゴムで太いみつあみにしているのです。
しかし、日傘の件だけはどうしても譲れないのです。本文より引用

 

 

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ISBN4−09−386062−9
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