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 ジェネラル・ルージュの伝説 海堂尊ワールドのすべて
 
海堂尊/著 出版社:宝島社 定価(税込):1,260円  
第一刷発行:2009年3月 ISBN:978-4-7966-6912-2  
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その新人外科医は、なぜ将軍となりえたのか―東城大付属病院・救命救急センター部長速水晃一の若き日を描いた最強の医療エンターテインメント。
 

本の要約

映画化&ドラマ化もされた320万部突破のベストセラー」チーム・バチスタの栄光」の、大人気「田口・白鳥」シリーズ最新刊が登場です。本作は、シリーズ第3弾」ジェネラル・ルージュの凱旋」のスピンオフ小説。救命救急医・速水が「将軍」と呼ばれるきっかけとなった事件が描かれます。また、海堂尊の日々を綴ったエッセイや、創作の秘密を惜しみなく明かした自作解説も収録。すべてこの本のための書き下ろしです。さらに広がり続ける「海堂尊ワールド」を徹底解剖した、登場人物一覧&関係図&年表&用語解説&医療事典付き。ファン必読です。

[目次]
Introduction はじめてのご挨拶;Novel ジェネラル・ルージュの伝説;History 海堂尊以前/以後1961‐2009;Bibliography 自作解説;World 海堂尊ワールド(各作品の鍵を握る登場人物を徹底解説!メインキャラクター解析;全登場人物表;登場人物相関図;心に響く名ゼリフ;毎日に活かせる!?白鳥圭輔の「極意」一覧 ほか)

海堂 尊 (カイドウ タケル)       
1961年生まれ。第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞、『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)にて2006年デビュー。『死因不明社会』(講談社ブルーバックス)にて第3回科学ジャーナリスト賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


オススメな本 内容抜粋

はじめてのご挨拶

デビュー三年、上梓した小説は一〇冊になり、一一〇冊書くまでは作家とは名乗らぬ」と言っ
て「物書き」と名乗るモラトリアム時代を過ごしていた私は、ふと気づくと、作家と名乗る資格
を手に入れていた。もともと「作家」という言葉の響きには果てしないあこがれがあったが、名
乗ってみると、自分が読んできた名作の数々が脳裏に浮かび、私のような者が作家と名乗ってい
いのかなどという、煩悶の日々が到来したのだった……なんちて。
こんな白々しい台詞に惑わされてはいけません。一〇冊書けぼ誰でも作家。もはや新人ではあ
りません。そもそも作家稼業では新人扱いでも、四〇代半ばのおっさんがそんなにウブなはずも
なく、文壇という実態不明な妖かし領域に足を踏み入れてしまったからには、この世界も傍若無
人に闊歩してやろう、と戦略を練りました。
基本戦略はただひとつ。私の本を手にした読者に「生きてるって楽しい!」と思わせること。
夏目漱石一枚とコインを数枚投資してくださった方が、わくわくどきどきカッコイイ!と思え
ば私の勝ち。明日はテストなのに眠れなかったじゃねえか!と罵られるのは至上の快楽。なの
で自信作はいつでもどこでも最新作。
人生は誰にとっても自分が主役の群像劇。舞台はひとつ、主役の御仁が別の物語では冴えない
脇役に早変わりする回り舞台。みんなひとりひとりに過去と未来があって、脇役人生なんてあり
えない、ならばそれは虚数空間でも同じこと。そんな私が、これまで言ってきたこと、言えなか
ったこと、言おうとしたけどやめたこと、などすべてを取り混ぜてこった煮にした、なにやら面
妖な本になりました。
もともと私の性質は、既存のパラダイムの破壊者。でもそれは、新しい物を作りたいと願う人
間の基本的人格。だから権力にそっぽをむかれ、権威主義者に無視を決め込まれても賞味期限が
過ぎた枠組みは壊す。そうでもしないと、いずれ未来を背負う若者たちが、負の遺産を負わされ
て潰されてしまうから。
前口上が済んだところで本書の中身のご説明。合い言葉は一医療再生・文芸復興」。まず小説
は映画化した『ジェネラル・ルージュの凱旋』の中で語られた伝説の物語。救命救急の虎・速水
晃一の若き日の戴冠を紐解きました。これはまあまともな小説。ヒストリーと自作解説で手の内
を晒し、秘伝を公開した理由はこの世界を豊かにするため。別に私の真似をしてねという意図は
なく、こんなやり方もありなのかという、文学世界の水平線の拡張企画。もしもあなたが何か新
しいものを作りたいと思った時には、きっと何かの役に立つはず。そうやって世の中をライバル
だらけの密林にして、深き森の奥で炮障する。何と贅沢なことでしょう。
編集部作成の資料は、執筆を続けていく上での道標。ということは気の利く美人秘書としてあ
なたの読書の手助けもしてくれるはず。そしてこの世界のことを知れば知るほど、いつしかこの
世界が現実世界と同じ実存であることに気づくでしょう。
さて、みなさん、開幕のベルが鳴りました。海堂ワールドへようこそ。海堂尊


(本文P. 2〜3より引用)


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