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 大好きなことを「仕事」にしよう
著者
中村修二/著
出版社
ワニブックス
定価
税込価格 1575円
第一刷発行
2004/08
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ISBN 4-8470-1550-9
 
「青色発光ダイオード」発明者が語る、やりがいある「仕事」の見つけ方。
 

本の要約

好きなことを「仕事」にして充実した人生を送るために。青色LED発明者が日本の子どもとその親にあてたメッセージ。久米宏氏推薦。

「いい会社」に入るのではなく、夢中になれる「仕事」につくために。
好きで好きでたまらないことを一生の仕事にする、その人生の素晴らしさを日本の子どもたち、そしてお父さん・お母さんに知ってもらいたいのです。



オススメな本 内容抜粋

はじめに

大好きなことを「仕事」にしよう


みなさんは、どんなときがいちばんうれしいですか?
テストでいい成績を取って、おうちの人や先生にほめられたときでしょうか。
それとも、スポーツの試合や音楽のコンクールで一等賞を取ったとぎ?絵や作文で、満足できる作品を完成させたときかもしれません。
ぼくの職業は研究者です。ですからそれは、なんといっても自分の研究や実験がうまくいったときなんです。
学校で理科の実験をしていたらよくわかると思うけれど、小学校や中学校でやるような簡単な実験でも、なかなか思い通りの結果が出てきません。
でも、「これをこうしたら、きっとこうなるはずだ」っていう自分なりの予想や考えが、実験で証明されたとき、ものすごくうれしいでしょう?
理科の実験なんてむずかしいことじゃなくても、たとえばテレビゲームで自分なりの必殺技を考え出してそれが成功したときや、自分なりに工夫した料理を作って、それが「おいしい!」ってだれかに食べてもらえたときも、うれしいはずです。
ぼくも同じです。だれかにいわれたり教わったりすれば簡単なことでも、いざ自分で考えて自分の方法を生み出すというのは、とってもむずかしいし大変なことだと思らちテレビゲームの必殺技は、だれかに教えてもらったものならあまり意味がないでし
ょう。ぼくは料理をしないけれど、自分なりの味つけが「おいしい!」と喜んでもらえたら、レシピのまま作ったときより、ずっとうれしいんじゃないかと思います。
つまり、学校の勉強やスポーツ、それから仕事にしても、なにかをやってそれがでぎたとき、それだけでもたしかにうれしいんだけれど、さらにもっとうれしいのは、自分なりに工夫したり、あれこれ知恵をしぼって試したことが成功したときだと思いませんか?
ぼくは、いまから十数年前に、青色LEDという技術を発明しました。
これはそれまで世界中のだれも満足に実現できなかった技術で、つまり、もし青色LEDを作ることができたら「世界一」「世界初」のことだったんです。
もちろん、青色LEDを作るためには、それよりも前に実現しなければならない技術がたくさんありました。
こうした技術もまた、実現できたら「世界一」だし「世界初」です。
「世界ご「世界初」もうれしかったのですが、ぼくにとってもっとずっと大切だったのは、自分の大好きな「研究開発」という仕事で、自分なりに知恵をしぼって行動した結果、青色LEDが発明できたことです。

人から命令されたり強制されたのではなく、自分がやりたかった仕事で「世界一」になれたから、ぼくの大きな喜びがあるわけです。
自分のやりたいことを、自分の頭と体を使って考え、行動する。それでいい結果が生まれたら、こんなにうれしいことはない。
さらに、それが自分の好きな分野でのことだったら、もっとうれしく感じるんです。
ぼくは人間にとっての「仕事」っていうのは、そういうことなんだと思っています。
大人になれば、みんな仕事をはじめます。子どものころはお父さん・お母さんに食べさせてもらっているけれど、大人になったら自分でお金をかせぎ、自分の力で生きていかなければなりません。
大金持ちの家に生まれたりした、よほど特別な人でなければ、ぼくたちはみんな自分で仕事をしながらくらし、生きていぎます。
どうせ仕事をしなければならないのなら、ぎらいなことをやるより自分の好きなことを仕事にした方が絶対に楽しい。
ぼくはそう思うんです。
この本は「自分は将来なにになるんだろう?」「仕事って一体なんだろう?」と疑問に思ったり、なやんだりすることがあるみなさんに、少しでも参考になればと思って書くことにしました。
どうやったら、自分にふさわしい仕事を見つけることができるのでしょうか?どうやったら、楽しく仕事がでぎるのでしょうか?どうやったら、自分で考え、自分なりに工夫しながら仕事をしていけるのでしょうか?
ぼくにもわからないことがたくさんあります。でも、ぼくなりに自分の生ぎてぎた時間をふり返り、考えをまとめつつ、書いていこうと思っています。
そしてこの本を手にとってくれたみなさんが、「仕事」についてなにか自分なりの発見をしてくれたら、こんなにうれしいことはありません。

 

 

(本文 はじめに  より引用)


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