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 植物ごよみ 朝日選書 754
著者
湯浅浩史/著
出版社
朝日新聞社
定価
税込価格 1470円
第一刷発行
2004/06
植物ごよみ 朝日選書 754 湯浅浩史/著 e-honからご注文 画像
ISBN 4-02-259854-9
 
花や実に「こよみ」を読む 日本人の豊かな感性と植物たちの素顔を『花おりおり』の筆者が綴る
 
植物ごよみ 朝日選書 754 湯浅浩史/著 

植物ごよみ 朝日選書 754 湯浅浩史/著 

四季に恵まれ、植物の種類も多く、古くからその自然観が培われてきた日本。1200年をさかのぼる『万葉集』に160種余りの植物が歌われ、天皇をはじめ上流階級から名もなき庶民にいたるまで、植物とのふれあいが近代以前に広く記録された例は世界的にも類をみない。その伝統が現代の社会まで幅広く受け継がれる一方、世界中から数多くの植物がつぎつぎにもたらされ続けている。こうした植物たちを1月から12月まで順に並べて植物の「こよみ」をかたちづくりながら、古典文献の記述から名前の由来、最新の利用法まで植物とその文化を幅広く紹介する。

[目次]
一月(センリョウとマンリョウの由来;ムクロジの盛衰 ほか);二月(東西のフクジュソウ;ウメの名に歴史 ほか);三月(パンジーの舞台;ナノハナの今昔 ほか);四月(タンポポの名に見る植物文化;ヤマブキを知っていますか ほか);五月(フジの過去;ヨモギの民俗 ほか);六月(アジサイの陽と陰;ドクダミのイメージと実像 ほか);七月(遊びからホオズキ;朝顔市とほおずき市 ほか);八月(スイレンのシンボル;ハスの歴史と特性 ほか);九月(アリノヒフキからキキョウ;ナデシコの位置 ほか);十月(オミナエシは女飯;コスモスの宇宙 ほか);十一月(カキの来た道;アシの誤解と実像 ほか);十二月(冬花壇の花形ハボタン;冬のボタン ほか)



植物ごよみ 朝日選書 754 湯浅浩史/著  オススメな本 内容抜粋

はじめに

日本は四季に恵まれ、植物の種類も多く、古くからその季節感、自然観が培われ、生活との結びつきが深い。
一二〇〇年をさかのぼる『万葉集』にすでに一六〇種余りの植物が歌われている。
天皇をはじめ上流階級から名を残さなかった庶民にいたるまで、植物とのふれ合いが近代以前に広く記録された例は、世界的にも類をみない。
その伝統は私たちの現代の社会にも受けつがれている。
そして「花見」のように、日本人にとってはごくあたりまえであっても、世界的にはなじまれていない植物感が基層に脈打っている風習が少なくない。
ところが、現代、日本の植物文化は衰退の坂をころげ落ちつつあるように思われる。
植物と結びついた生活は遠ざかり、植物の名を知らない世代が激増している。
それは、周りから自然が消失し、子供の頃から戸外で植物とふれ合う機会がなくなり、植物の名を知らなくても不自由しないという生活環境の変化によるところが大きい。
一方、海外からもたらされ、出回っているにもかかわらず正体が知られていない植物も少なくない。
身近な植物にも歴史があり、意外な一面が隠されていたりする。
植物の素顔を知れば、植物への理解が深まり、親しみもわこう。
本書がその一助になれば幸いである。

(本文はじめに より引用)


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