そうだ、国会議員になろう カバン、カンバン、地盤なしで戦う方法
著者
ツルネンマルテイ/著
出版社
中経出版
定価
本体価格 1500円+税
第一刷発行
2003/05
ISBN 4-8061-1808-7
 
著者が祖国フィンランドより来日して35年、ハードルを超え参議院議員に当選するまでの道のりと、議員としての役割、価値観や支えあう家族の大切さまでを熱く語った一冊。 カバン、カンバン、地盤なしで戦う方法
 

人間関係や金銭のしがらみとの距離のとり方、選挙における組織と個人の関係、公約実現へのハードル、支持者との関係性、議員として考える日本の国際的役割・・・。来日して35年、私は日本人になりきりました。この国を住みよくしたいとの願いを胸に、その意欲と情熱をあなたにメッセージします。



まえがき

政治という仕事は「因果な職業だ」と言う人がいます。
「因果」とは何でしょうか。
「因果応報」という言葉があります。この言葉は、アクションを起こせばその是非に応じて必ず相応の報いがあるという意味です。
報いというと良くないことという印象がありますが、これは良いことにこそふさわしいと考えます。
私は、議員という役職、政治家という職業に対してこの意味を深く理解し、行動しようと心に誓っています。
お陰様で二〇〇二年二月八日より国会議員としての私の仕事がスタートし、はや一年を越えましたが、私にとってこの日は生涯忘れられない記念すべき一日です。朝、総務省で当選証明書を頂き、参議院事務局で手続きを済ませた後、国会議事堂へ表玄関から入りました。
同志の議員たちに迎えられ、多くのマスコミ関係者の前で議員バッジを胸に着けられたときは、身が引き締まる思いがしました。
その日の夜、自宅でパソコンをインターネットにつないでみたら、この日だけで私のホームページヘのアクセスが四万回を越え、eメールは、国内外から二〇〇件以上も入っており、読むだけでも深夜になってしまいました。
しかし不思議にもこの一日、気持ちは非常に平静でした。
天からの使命により、多くの方々の期待の中、私に用意された政界への道をいよいよここまで辿り着いたという感じでした。
そして今、私は、今までの人生の中で得たすべての体験や修得した知識をこの任務を通じて国政で全うしたいと改めて決意しています。
私の志は、環境と経済が両立する「エコ社会」(環境にやさしい循環型社会)の実現です。
この問題は、家庭ごみや排気ガスの問題にとどまらず人間が暮らしやすい世の中の実現でもあります。
それは、すべての人々の共生・協働社会の実現であり、さらに外国出身者の社会参加・政治参加と議員の男女の割合を等しくすることを目標としています。
国・地方を問わず、議員は、政治や経済そして人々の暮らしに大きな影響を与える立場にあります。
この重要な使命を担う議員になり、政治に参加するチャンスは成人男女すべてに開かれています。
本書のタイトルは編集部がつけてくれたものですが、多くの人々に政治への参加をめざしていただきたいと思います。
しかし、議員になるには多くのハードルが待ちかまえています。
さらに議員になってからも厳しい壁が立ちはだかっています。
その一つひとつは、人間関係や世の中の仕組みを映す鏡のようなものであり、人々の興味を高める要素が盛りだくさんであり、生きるうえで大いに参考になると考えられます。
高い志をもつ前途有為な人々が政治の世界で思う存分に能力と叡智を発揮し、活躍するきっかけになれば、これに過ぎた幸せはありません。

二〇〇三年五月吉日

ツルネン マルテイ

(本文P.1〜3 より引用)


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