教えて私の「脳みそ」のかたち 大人になって自分のADHD、アスペルガー障害に気づく
著者
岡野高明/著 ニキリンコ/著
出版社
花風社
定価
本体価格 1600円+税
第一刷発行
2002/12
ISBN 4-907725-48-5
「フツウ」と「ヘン」はどう違う?

■目次
第1部 発達障害はトクベツなもの?(社会に出て、自分の「至らなさ」を知る;あなたの悩みは、脳の構造のせいかもしれない ほか);第2部 ニキという生き物(引きこもり、不登校、結婚と幸せな閉じこもり生活;自閉は恥ずかしい? ほか);第3部 障害は文化?(得意なことは、やってはいけない?;発達障害に優しい社会 ほか);第4部 ニキ、ディープな質問をする(ADHDの人たちの「退屈嫌い」について;ADHD+「退屈」=境界性人格障害? ほか)

■要旨
小さいときからヘンな子だった。仕事についたらタイヘンだった。自閉とADHDを抱えながら「脳みそ」に関する本を訳しつづける翻訳家ニキ・リンコが「大人のADHD」の治療に日々励む精神科医に問いかける。

この本が生まれるまで

「ADHDとかアスペルガーとか、大人になってから発達障害って診断されて、どうしようって思っている人たちがいる」
「ADHDとかアスペルガーとか、軽度発達障害に関する知識が広まってきたがために『自分はこれじゃないか?』『お医者さんに行った方がいい?』『でも、この程度で行ったら迷惑?』と悩んでいる人たちがいる」
「ADHDだと思ってお医者さんに行ったら、そうじゃないです、と言われた人たちがいる」
「ADHDだと思ってお医者さんに行ったら、知能や言語の遅れを伴わない自閉症のアスペルガー症候群だと言われた。自閉症って、何?なんか暗そう─と思っている人たちがいる」
「ADHDかもしれないんだけど、診断してくださるお医者さまがいない、と悩んでいる人たちがいる」
この本は、
そんな人たちの悩みを少しでも軽くするために生まれました。
翻訳家のニキ・リンコさんと精神科医の岡野高明先生の対談を通じて、「ちょっとヘン?」
と言われがちな人たち、自分で思っている人たちの脳みその仕組みに迫ります。
翻訳家のニキ・リンコさんは発達障害についての本を意欲的に訳し、同時に人気ウェブサイト「自閉連邦在地球領事館附属図書館http://member.nifty.ne.jp/unifedault)を主宰して
います。
自身もアスペルガー症候群という診断を受けた自閉者で、いわばADHD、アスペルガー症候群などの発達障害に関する知識を一般に広めた人の一人といえます。
一方の岡野高明先生は、Adult ADHDの研究に関しては日本国内で先端を走っている福島県立医科大学の先生です。国内初の大人専用自助組織「大人のADD/ADHDの会」
http://www.adhd.jp)の医療顧問を務められ、発達の問題と人格の問題に日々取り組んでいらっしゃいます。
「自分はヘンなのだろうか?どうヘンなのだろうか?」を突き詰めて考え、その結果翻訳者になってしまったニキさんと、「患者さんのもっているサイコロジカルなもの」と「患者さんのもっている生き物としての資質」の関連をじっくり考えつつ、日々患者さんと接していらっしゃる岡野先生と、二人が対談し、考えていきます。
「ヘンとフツウはどうちがう?」
「フツウになるべき、ならないべき?」
「カミングアウトはどうしたらいい?」
二人の対談は、「大人になってから発達障害に気づく」
というテーマから始まります。

 

 
 


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