■目次 1 童貞の何がスバラシイのか?;2 「童貞辞典」という誤報地獄!;3 童貞に「中間」という思想はない!;4 オナニーに「童貞力」は欠かせない!;5 童貞にも良し悪しがある!;6 モテ組とD.T.、どこから違う?;7 童貞よ、優越感を抱け!;8 映画でわかるガハハとD.T.;9 D.T.の理想郷はどこにある?;10 もう一度、童貞に戻りたい;11 「童貞力」を高めるために
はじめに(筆下ろし)
「童貞のくせに」という物言いは、奢った気持ちの表れである。 それを言うとき、自分は確かに“卒業”している。 しかし、なにもたいしたことをしたわけじゃない。 筆下ろしに協力してくださる女性がたまたまそこにおられただけのこと。 その瞬間から大人に成ったと勘違いするのは、青春期にありがちなノイローゼ(病名「青春ノイローゼ」)のなせる技。 オドオドして、びんびんになって、「そ……そこよ」って導かれた道をただ進んだだけのこと。 その手の雑誌やAVから学んだ技巧を駆使したわけじゃない。 当然のように不本意に終わってしまった初体験。 「気にすることないわよ」のお優しい一言には、幼いころの母との思い出が甦る。 “僕はここから生まれてきたんだ!”未知の世界と思い込んできた女体、特に女性器はかつて通過したことのある産道であった。 おっぱいもしかり、しこたまここに吸いつき授乳されていた部分にすぎないことに気づいてしまった。 “憧れのセックス”なんて言葉は結局、子孫繁栄のための本能の別名。 自分の意思とは関係なく、生まれながらにしてDNAに組み込まれたシステムをまっとうしているだけのこと。 ああ、イヤになっちゃうぜ……。 若くからスポーツに明け暮れ、歳を取っても体力作りに余念がない”体育会系”と呼ばれる男たちはこんなことにいちいち悩まないと聞く。 「食う・やる・寝る」の三原則を忠実に守り、浮気がバレても「だって、したかったから」というストレートな発言をするらしい。 この男たちについて、本書は扱っていない。 その生態を知りたいならば動物の図鑑を見ればすむ。 体育会系以外の男たち。俗に”文化系”と呼ばれている、性に対し臆病で、そのくせ理想が高く、夢想家であり、夢精家であり、日記をつけるかの如くオナニーにも励み、要するにいつまで経っても「童貞くさい」と呼ばれる諸氏。 大概の書は、童貞くささをマイナス面と捉えてきたがどうよ? それは正しかったのだろうか。
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