松本裁判
著者
松本人志
出版社
rockin’on
定価
本体価格 1200円+税
第一刷発行
2002/03/18
ISBN4−86052−002−5
この男、有罪 

松本人志、逮捕!?

「笑い」を武器に世界を攻撃し続ける男・松本人志は有罪か?
それを見極めるべく、本人50000字インタヴューから精神鑑定、民生・ロンブー・PUFFYの証人喚問まで敢行しました!!
松本人志のすべてが明かされる松本本の決定版
『松本裁判』、いよいよ3月18日発売です!!

 

あの大ベストセラー『松本坊主』から早3年、ついにその続編を刊行します!
「お笑い」という手段だけを用いて日本のあらゆる価値観を覆してしまった罪深き男、松本人志。我々はそんな彼にふたたび密着し、総計50000字を超えるインタヴューを敢行しました! 松本人志は、いかにして松本人志たりえているのか? すでに頂点に立ってしまった者として松本が今抱いている「笑い」に対する思考はもちろん、幼年期におけるトラウマ、ごっつええ感じ打ち切りの真相、結婚を拒む真の理由、そして現在松本が冒されている謎の病“充電恐怖症”にいたるまで、現時点での松本人志のすべてが赤裸々に語られています。しかも今回はそれだけでは飽き足らず、奥田民生、ロンドンブーツ1号2号の田村亮、PUFFYの3組を証人として招聘し、松本人志にまつわる核心的な証言を引き出すことに成功、さらには現役精神科医・斎藤環氏による精神鑑定までをも断行してしまいました! ありとあらゆる角度から人間・松本人志を解析し、丸裸にした、これぞ究極の松本人志本です。「なぜ彼は突飛な思考で人を笑わさずにはいられないのか!?」――松本人志をめぐる、その本質的な問いに真っ向から挑み、ついにたどり着いた答えが今ここに明らかにされます! 3月18日の発売に向けて現在制作邁進中!! あとほんの少しの辛抱です! 松本人志のすべてを受け入れる覚悟を決めて、待っていてください!!

目次:
起訴状
被告人調書(本人インタヴュー)
精神鑑定
証拠供述(本人インタヴュー)
第一証人喚問―奥田民生
第二証人喚問―ロンドンブーツ1号2号 田村亮
第三証人喚問―PUFFY 大貫亜美・吉村由美
最終被告人陳述(本人インタヴュー)
判決

 


起訴状


左記被告事件につき公訴を提起する。
二〇〇二年三月十八日  日本国民一同
検察官検事 
        渋谷陽一
出身             
兵庫県尼崎市

所属
             吉本興業
職業 
            お笑い芸人

            勾留中 松本人志
            一九六三年九月八日生

公訴事実


一、被告人は、その飛距離のある発想と相方・浜田雅功の類希なるツッコミを故意に活用して日本国民の笑いの価値基準を変質させ、それ以前の同業者ならびにそれ以降の同業者に対して多大なお笑い的被害を与えた。


一、被告人は、同時に、突拍子もない世界観を有するコントならびにフリートークというものを発明・定着させ、落語的あるいは漫才的価値観を破壊した。


一、被告人は、さらにトーク番組自体のフォーマットまでを変革し、あくまでゲストをネタとして自らの芸に転じて番組にする方法を形作ってしまった。


一、被告人は、客、俳優、アイドル、タレント、ミュージシャンなど、目上の人として扱う存在だったものをこき下ろし、自らの立場、強いてはお笑い芸人の立場を上げることに加担した。


一、被告人は、武道館一万円ライヴ、料金後払いライヴを敢行し、あくまでお茶の間の娯楽だったお笑いの位置に大きな疑問を投げかけた。


一、被告人は、それらだけでは満足せず、自らのお笑いの道を追求することに執心し、ときに視聴者を突き放すレベルまで到達した。


一、被告人は、自らのことを天才と言って憚らず、誰に対しても偉そうである。


一、被告人は、奇怪な踊りを踊ることを得意としている。


一、被告人は、どこか話しかけにくいところがある。


一、被告人は、こと車のマナーのこととなると俄然ヒステリックになる傾向がある。


一、被告人は、同様にプライベートでむやみに写真を撮る者にヒステリックになる傾向がある。


一、被告人は、毎年、高額所得者名簿に名を連ねる割にはケチである。


一、被告人は、番組収録中も、つまらないことをあからさまに顔に出しているときがある。

一、被告人は、三日前にナンパして連れ込んだ女をもう一度ナンパしたことがある。


一、被告人は、あるとき喫茶店に入ると、そこの客の大半が自分のヤッた女だったことがある。


一、被告人は、そのくせ女性が絡むコントならびに、性愛的下ネタが苦手である。


一、被告人は、ウンコなどの生理的下ネタには滅法強い。


一、被告人は、最も風俗の似合う芸能人である。


一、被告人は、実は絵がうまい。


一、被告人は、プライベートではいつも同じような格好をしている。


一、被告人は、みんなが「いい加減、結婚しろよ」と思っているのに依然しないままだ。


一、被告人は、映画なんかを観ていて、結構泣く。


一、被告人は、最近、酒を飲みはじめた。


一、被告人は、神経質である。


一、被告人は、それでいて優しい。

 

よって被告人・松本人志に対して特別法廷「松本裁判」を開廷することを求めます。

 

本文P.4〜7から引用

 

 

 

 

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