ラブレター©326
著者
ナカムラ ミツル
出版社
宝島社
定価
本体価格 1500円+税
第一刷発行
2002/04/08
ISBN4−7966−2635−2
大切な人へ、いろいろなことを伝えたくて、僕はたくさん手紙を書きました。

落としたり なくしたり したくないから その想いは封筒の中に そっとしまった─ 大切な人へ、いろいろなことを伝えたくて、僕はたくさん手紙を書きました。

 

 

告白ラブレター

僕が女の子とつきあうきっかけとしていちばん多いのは、まず友達になって、すごく仲よくなって、いつも一緒にいるようになって、いつのまにか恋愛感情が2人ほぼ同時に生まれるパターン。
ごはんを一緒に食べて、買い物なんかも一緒にして、自然にキスとかしちゃって、「やべえ、好きかもしんない」って気づいた時点で、もうすごい仲よしなんですよ。
だから、というわけでもないけど、僕は今まで「好きです」「つきあってください」なんていう、純粋な「告白のラブレター」を書いたことがなかったんです。
その代わり、恋人へあてるラブレターはたくさん書いています。僕にとってのラブレダーは、すでにつきあっている相手に出す、恋人への手紙という役割が大きいから。
だけど今回、この本をつくっていくなかでバーチャルな恋愛をして、ラブレターをたくさん書いて、片思い中の友達の話を聞いたりするうちに、ラブレターの認識が変わってきました。
告白のためのラブレターもいいもんだな、と。
僕は恋愛の詩って得意じゃないしあんまり書かないげど、「好き」という思いをシンプルにていねいな言葉で伝えることは、やっぱりいいことだなって再確認できたんです。
何度も何度も書いて、結局出せないようなラブレターがあってもいいし、あなたのことを思って眠れない夜を過ごしてるというせつないラブレターがあってもいいかなって。
そう思ったら、今まで恥ずかし<て書けなかったような甘い言葉も、げっこう使えるようになったかなと思うんですけどね。

(本文より引用)

 

 

 

 

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