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無差別テロの脅威
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著者
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松井茂 | |||||
出版社
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光人社NF文庫/光人社 | |||||
定価
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本体価格 695円+税 | |||||
第一刷発行
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2001/10/25 | |||||
ISBN4−7698−2325−8 |
第一章 現代型テロの戦略 現代型テロは新型の戦争 テロは、有史以来存在した闘争形態である。元来、弱者が用いる戦法であった。 だが、近年の科学技術の発達により、その与える損害が大規模化してきた。 これらによって、個人および少数集団の戦闘能力は、いちじるしく向上した。 旧日本帝国陸軍の鬼才といわれ、満州事変の立役者となった故石原莞爾将軍は、著書「世界最終戦論」のなかで、次のように述べている。 ただし、石原将軍はテロ戦争を予想したのではなく、国家の総力を挙げて闘う決戦戦争においての個人戦闘を予想していたのであるが……。ともかく、ハイテク…テロは現代型戦争の一種というべきである。 テロ闘争で独立した三つの国先に、現代のハイテク・テロは新しい型の戦争であると述べた。戦争には、戦略・戦術がつきものである。 なかでも、キプロスでEOKAの軍事指導者グリヴァスの立案したテロ戦略は、今日でも生命を失っていない。 イスラエルの反英テロとイギリス軍の撤退第一次大戦後、中近東の地はイギリスとフランスによって分割されていた。 そして、イギリス外相バルフォアが一九一七年にあたえたユダヤ人国家建設を約束した、いわゆる「バルフォア宣言」の実現に向けて、ユダヤ人は動き出した。 イギリスは対ドイツ戦を意識して、アラブ諸国へ接近し、これまでのユダヤ人優遇策が影を潜めてきた。 そのため、これを契機に地下軍事組織は反英テロを開始した。 このホテルには当時、イギリスの委任統治政府と軍司令部が置かれていたのである。 しばらくして大音響とともに、ホテルは大爆発を起こした。 同事件はユダヤの反英テロのなかでも最大であった。 一九四四年八月、ハロルド・マクマイケル高等弁務官は、しばしば待ち伏せを喰ったが、無事に逃れることができた。 国連派遣の調停官ベルナドッテ伯爵も、一九四八年九月に、暗殺された。
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