いい人が早く死ぬ理由




僕はすでに二人の友人を失っている。

一人は高校時代の一番の親友で高橋和博。

彼は小金井で八百屋をやっていたが、急性心不全とやらで逝ってしまった。

もう一人は高垣直史というカメラマンで、彼は昔スイッチという雑誌で僕のことを撮ってくれた人。

彼は癌で逝ってしまった。

二人ともすごくいい人だった。

この「いい人」という表現がふつう過ぎてもどかしく、かえって分らないだろうが、それくらいいい人だった。

そんな彼らが早く死んでしまったのをこないだDというディアボロ名人と話していたら、ミスターDは、「きっと神様が一定量いいことした人から召していくのではないか」という説を唱えた。

生きていくうえでした「いいこと」をその大きさによってポイントがあり、それを加算していって、それが2万ポイントくらいになったら、神様はその順番にもっと素晴らしい世界に連れていくのだと。

そうなのかもしれない。

僕たちはこの世でもけっこう楽しいことがあるから、忘れがちだが、仏教ではこの世は「苦」だと教えている。

そして死んでから逝くとされているうちの次の世界のうち、極楽は輪廻の世界の中で一番素晴らしい世界なのだ。

だとしたら、いいことをたくさんしてポイントがたまると、この苦の世界から抜け出すことができるのかもしれない。

まあ死んだ後は死んでみなければ分らないのでこの説も一応ありということです。

そう考えると、あのきんさんぎんさんは、なかなかポイントたまらなかったんだと思った。

生きている間はあんまりいいことしなかったのかなあと思えると少し笑えた。

 

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