ブッタ最後の教え 真如苑─涅槃経に生きる人びと
ブッダ(釈迦牟尼如来)は二五〇〇年前、インドはヒマラヤ南麓のカピラ城の王子として、ルンビニーの園で生誕した。
生老病死の四苦を脱するため二九歳のとき城を逃れ、苦行ののちブッダガヤの菩提樹の下で悟りに達した。
サールナート(鹿野苑)での初転法輪(初説法)の後、各地で法を説き、八○歳のときクシナガラの地で浬般木に入った。
ブッダ最後の教えが「大般浬般木経」である。ブッダの教えはヒマラヤを越え、陸のシルクロードを東漸して、中国、朝鮮半島を経由し、極東の日本に伝来した。
一方、ベンガル湾を渡り、海のシルクロードを南下、セイロンの島を扇の要として、ビルマ、タイ、カンボジアなどへと伝わった。
やがて、この「北伝仏教」と「南伝仏教」を包摂する新しい大乗仏教運動が日本に起こる。
空海の東密、最澄の台密に、密教の神髄・大神通力を蘇らせた真如密、この三密成就による一如の道が、新世紀の黎明を告げる。
|