犬が教えるお金持ちになるための知恵
 
  リッチになるのはあなたの権利です! 難しい経済用語、数式いっさいなし お金持ちになる方法が自然に身に付く本!  
著者
ボード・シェーファー / 瀬野文教(訳)
出版社
草思社
定価
本体価格 1400円+税
第一刷発行
2001/1/30
ISBN4−7942−1033−7

つらい思いをしたり、やましい気持ちになったりすることなくお金持ちになる方法があったら、なんて思りたことはありませんか?

それが、あるのです。この本にはリッチになるための心構えと方法が、わかりやすく童話のかたちで書いてあります。

ある日、11才の女の子キーラのところにあらわれたマネーという名の犬。

この犬が教えてくれるお金もうけの法則が、彼女の夢を次々にかなえていきます。

苦しい思いをせずにお金をもうけるには、いったい、どんな方法があるのでしょうか。

それは読んでのおたのしみ。

 

まえがき─楽しみながらお金持ちになる方法

お金持ちになりたくない、なんて思う人は、ほとんどいないでしょう。むしろ、お金持ちになりたいと願う気持ちが人一倍強い人のほうが多いのではないでしょうか。すこし気どって「人生のある部分が豊かならそれでいい」なんて言う人もたしかにいます。でもやっぱり、ほとんどの人は今より幸せになりたい、もっと成功したい、そして、もっともっとお金がほしいと望んでいます。これはちっとも不純な欲望ではありません。

なぜなら富を得ることは、誰もが生まれながらにしてもっている当然の権利、だからです。お金がたっぷりあれば、もっと誇りをもって生きることができますし、あなた自身はもとより、あなたのまわりの人々をも幸せにすることができます。ですから、たとえ経済的に貧しくてもそれに甘んじなければならないとか、気高く生きることが大切、だなどと考えているとしたら、それこそ人類がおかしている最大のあやまちといえます。

にもかかわらず、多くの人々は貧乏なのは運命、だからしかたがないとあきらめています。彼らにとっては夢と現実があまりにもちがいすぎるのです。そのために、お金がないことがふつうに思えてしまうのです。こんな大きなあやまちに、私が終止符を打ってあげましょう。

この本は実戦的なガイドブックではなく、一つのお話です。マネーという名前の犬が十一才の少女にお金との付き合い方を教えます。けれども少女は、お金との付き合い方を学ぶだけではありません。彼女はそれを使って貧しい両親を経済的ピンチから救い出してしまうのです。

人生は私たちに実にさまざまな富を獲得するチャンスを与えてくれます(お金はそうした富のうちの一つです)。読者のみなさんの心を動かし、富を獲得するチャンスに対して素直に心を開いてもらうことが、この本を書いた私の願いです。でも犬と少女の物語が、あなたになにをもたらすのでしょう。

この物語はあなたの可能性に対する信頼を新たにしてくれます。登場人物たちの体験があなたを勇気づけ、行動へと突き動かしてくれます。感動をかみしめながら、あなたは自分の自由と可能性と力を感じることができます。

とはいえ正直に白状しなければならないことがあります。実のところ、こんな子供と犬の話にたいした価値があるとは、作者の私自身もあまり信じていないのです。私がまず第一に心配しているのは、たいていの人たちはサクセスストーリーをただ味わう、だけで、その背後にかくされた原理とか原則を見つけ出してはくれないのではないかということです。サクセスストーリーを個人の現実に応用するのはなかなかできないことですからね。

でも原理原則が私たちの血となり肉となれば、きびしい状況に直面した場合でも最善の方法を見つけ出すことができます。次に心配なのは、読者が本に描かれた真理をマスターするのではなく、た、だ作者に感心してしまうだけで終わってしまうことです。個人の体験というのはなかなか他人に移しかえられないものだからです。しかし根本的な真理なら、それが十分可能です。それにまた、こんな心配もしています。物語という形式を用いることで深みがなくなってしまうのではないかと。

しかし私は経済の専門家を相手にしているわけではなく、読者のみなさんがふだん着のままで読んでいた、だけるようにと願って書いているのです。お金もうけと聞いただけで不安だらけになってしまい、富を築きあげるなんてとてもできないと決めつけている人もいれば、今は忙しすぎてお金のことなど考える余裕はないと先のばしにしている人もいます。

あるいはお金の話なんて好きじゃないという人もいれば、ちょっと記憶をつっついて思い出させてあげれば、すぐお金の話に飛びつく人もいます。それと社会のしくみが複雑になり、それとともに生き方が多種多様になっていることもあります。ハイテク時代を生きている私たちは、複雑で難解なもの、だけが正しいように思いがちです。そのために単純で根本的な真理に目を向けようとしないのです。「そんな簡単なわけがないじゃないか」などと言って。

けれども、ほんとうはとても簡単なことなのです。もちろん、この本に書いてあることもです。ただ決定的にちがうことが一つだけあります。それはものごとを実行するのは、そうたやすいことではないということです。富の法則を理解するのは簡単ですが、それを実行に移すのはそうやさしいことではありません。そのためには時に助けが必要です。どんな助けが必要かは、この本に書いてあります。この本はもとはといえば『マネーという名の犬』という題名で子供向けに書いたものなのです。それには物語という形式が一番いいように思われました。お話をしながら、子供たちを楽しくお金と富の世界に案内しようと考えたのです。

ふつう家庭ではしない話です。ところがこの子供向けの本を読んだ大人たちからたくさんの手紙をもらいました。それらの内容はいつも同じようなものでした。つまり「物語に刺激されて自分もやってみようという気になった」「とても感動した」「はじめてお金もうけに取り組むきっかけができた」

「どうしたら裕福になることができるか、やっとわかった」といったものでした。少女と犬の物語を読むのは、私たち大人にとってはとても気楽なことです。なぜなら子供の話ならば、どんなにのめりこんだところで適当な距離を保つことができるからです。そこに出てくるのは子供の問題ばかりですから、私たちはとうの昔に卒業しています。少女キーラの心配が直接私たちの切実な問題にかかわることもありません。

安心して読んでいられますし、本気になることもありません。こんなことなら昔あったなと、過ぎ去ったものにしてしまうこともできます。物語に出てくる問題はどこにでもよくある、あなたが昔経験したことのあるものばかりです。そんなお話を読むうちに、現在のあなたの状況もなんとなく笑えてくるかもしれません。そんなに深刻に考えなくてもいいように思えてくるかもしれません。別に目の前の状況にとらわれる必要はないのです。物語というのはそんなことを私たちに教えてくれます。

しかしだからといって、お話はそう単純明快でもありません。なにしろ富と成功を約束する数々の法則を物語るのですから。しかも、それらの法則はすべて普遍不滅の成功の公理なのです。普遍不滅とか法則などというとずいぶん大胆なように思われますので、ここで二点説明をしておきます。まず第一に、ここで述べる富と成功の法則は私が勝手に考え出したものではないということです。それらはみな昔からある自然の法則のようなもので、人間たちの意志とはかかわりなく、私たちの生活を支配しています。

たとえ私たちが否定しても、富と成功の法則が効力を失うことはありません。私はこの富と成功の法則を、ただ自分の言葉に置き換えて組み立てた、だけなのです。第二に、実際に成功した人々はすべて、この法則にしたがって生きているということです。私はジャーナリストやニュースキャスターたちから実際にそんな法則があてはまるのかと、ときどきたずねられます。

そんなとき私はいつも、私の本を読んだり私のセミナーに参加してくださって見事に成功した方々のことを話して聞かせます。しかしもっともよい証拠は、次のようにすればみなさんのまわりに見つけることができると思います。つまり、大きな成功をおさめた人間、組織、会社などを思い浮かべてみてく、ださい。彼らに接近して、彼らのたどった道を分析してみるのです。そうすれば、そこに恰好の成功例と法則の妥当性が見いだせるでしょう。この本は、あなたが富を獲得して成功をおさめる道案内をします。けれどもこれは情報を満載したお金の本ではありません。

お金についての知識はたしかに便利かもしれませんが、そうした知識をいくらつめこんだところで富と人生の幸福を獲得することはできません。ですからここでは最低限必要な知識だけにとどめました。つまり私自身が経験して確かめた方法、だけを紹介します。説明が複雑すぎると本質が見失われてしまうことがよくありますが、これと反対に単純で基本的な真理にも危険がひそんでいます。私たちはよく「そんなことはもうわかっている」とあまりにも簡単に片づけてしまうことがあります。しかし、こうした考え方こそがわなに陥るもとなのです。というのも私たちは、「もう知っている」とたかをくくってしまったその瞬間から学ぶことをやめてしまうからです。

そうなると私たちは、現実を知らせるメッセージに対して耳を閉ざしてしまうのです。ですから新しいことを学ぶだけでなく、すでに学んだことを実際に運用することも大事なのです。物語のなかでお金との付き合い方を学んだキーラは、しだいに富の法則を身につけていきます。そこでこの本のなかを一貫して流れている重要な法則を次にリストアップしておきます。お話のなかで次にあげる法則に出会ったなら、そのたびに印象が強まり「自分もやってみよう」という意欲が高まります。

お金の法則

1お金とはそもそもあなたにとってなにを意味するのかをはっきりさせること。

2いちばん重要な目標を定めること。たくさんの目標リストからなぜこれこれこれだけを選び、だしたのか。

3夢貯金箱を用意し、夢をかなえるためのお金をためる。夢アルバムに写真をはる。

4収入がふえただけではお金の問題は解決しない。

5目標を定めたらそれに集中する。ほしいもののイメージを描く。

6あなたの目標の達成を邪魔する人がいる。それは友人であったり家族であったりするが、まどわされないよい方法がある。

7サクセスダイアリーをつけ、うまくいったことを書きとめておく。

8あなたのいちばん好きな趣味を職業にする。

9重要なこととさしせまったこととを区別する。いいとき悪いときにかかわらず大事な目標を見失わないこと。

10目標を実行に移すための七十二時間ルール。やると決めたら七十二時間以内に実行する。

11お金というのは楽しみながらもうけるもの。

12借金をなくすための四つの鉄則。

13金の卵を産むガチョウのお話。

14銀行と楽しく付き合う方法。

15本当の幸せをつかむ方法。

16お金を好きになるには。

17お金は公平である。お金と幸福の関係。

18もうけたものを還元することの大切さ。

19不安とうまく付き合う方法。サクセスダイアリーが役に立つ。

20お金をふやすもっとも効果的な方法、投資クラブ。成功を約束する五つの原則。

21無からお金を生み出す魔法の方程式。

22いかなる投資をする場合でも知っておかねばならない最重要の鉄則。

23株とはなにか。どうやってもうけるか。

24ときどき安全な場所を離れて不安なことをする。

25一年で12パーセント以上の利息を得るには。最善の投資戦略。

26安全な投資信託を選ぶ三つの基準。

27投資信託は簡単。

28複利の力。

29もうけとリスクをはかりにかける。

30利息と複利を簡単に計算する方法。

31株が下がったらどうするか。そうした状況から大きな利益を得るには。

32投資信託で確実にもうけるために知っておかねばならないこと。

33インフレとはなにか。インフレがあなたのお金に及ぼす影響を簡単に予測するには。正しい投資でインフレをあなたのベストフレンドにする。

34お金があなたの人生に及ぼす影響。

お金を勉強するとどんないいことがあるか。お金持ちになるための道はただ一つです。ここでは次のような驚くべき事実のみ指摘しておきましょう。いわば事前警告のようなものです。つまり、大金が入って一度流れだすと、その流れの速さ、量の多さにびっくりして、これまでお金はどこにかくれていたん、だと不思議に思うほどです。一般的には今でも「長年一生懸命働いてはじめて金持ちになれる」というまちがった考えが行き渡っていますが、富と成功をもたらすのはむしろ、ある特定の精神のあり方、お金持ちになるんだという信念なのです。こうした条件をつくりだすことができれば、富を得ることはたいていの人々が考えている以上にたやすいことなのです。

たいていの人々は、自分のお金まわりに十分注意をはらっていません。これはまるで三才の子供が自分で目かくしをして、なにも見えないと言っているのと同じです。お金という実体があるのにそれに目を向けずにいると、お金がマイナスの力となってあなたから人生の快適さを奪ってしまうでしょう。お金に背を向ける人は、あるべき自分の未来に背を向けることになります。実際にどんな人生を送りたいかを自分に問いただすには、もちろん勇気がいります。しかし今や、お金を自由に運用することが誰にでも可能になったのです。古代ローマの哲学者がこんなことを言っています。

「私たちがそれをはじめないのは、それがむずかしいからではない。それをはじめないからむずかしいのだ」この本のなかで物語られる「富の法則」「お金の九九」をマスターすれば、あなたの財政状態はみるみるうちに改善するでしょう。富と成功はあなたが生まれながらにしてもっている権利です。これを妨げるものはなにもありません。自由にお金を使いながら誇り高く生きることこそ人間本来の使命ではありませんか。あなたが自分で道をふさがないかぎり、行く手をさえぎるものはありません。なぜないのか?それを実行するときが来ているからです。そして今こそ、そのときなのです。

人生は一つの旅です。お金の道をマスターすれば、この人生という旅は私たちに実にさまざまな可能性を開いてくれますし、またそれによって思いもかけないような方向に進むこともできます。主人公のキーラがそのなによりの証拠です。はじめ彼女には夢と言えるような夢などほとんどありませんでした。ましてやそれが実現できるなど、それこそ夢にも思っていませんでした。もちろん、いろいろな困難もありました。

しかし目標をはたしたとき、彼女は、こうなるのは自然の成り行きなのだという気がしました。こうなるしかなかったのだと。そして最後にキーラは夢以上の体験をします。あなたにも、こうなってもらいたいのです。それが私の願いなのです。あなたの夢を拾いあげて大事に育てあげてください。あなたの人生の旅のなかで夢を超えるような発見をしてください。というわけで、いよいよ、お話を始める時間になりました。キーラという少女がマネーという名の犬からお金の九九を習います。

ボード・シェーファー

 

 

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