英語は絶対、勉強するな!
 
 
  韓国 no.1のベストセラー ! TOEIC最低のニッポン人よ、天才の学習法により、落ちこぼれ仲間の秘策を盗め。  
著者
鄭讃容 チョン・チャンヨン * 訳(キム ・ スンホ)
出版社
サンマーク出版
定価
本体価格 1300円+税
ISBN4−7631−9338−4

◆日本語版に寄せて

日本人と同様、韓国の人々も英語の勉強にたいへん多くの時間を費やしている。しかし、韓国人も英語ができない。どうしてだろう?それは英語だけではなく、外国語を数学や物理や地理と同じように、一つの学習すべき科目として扱っているからである。まずアルファベットや単語を覚え、文法を学び、文章の読解法を習うそんな”お勉強”が重視されすぎていて、語学本来の役割で本質でもある「聞くこと」や「話すこと」が外国語習得の中心にないのである。こんな方法では、いくら長い間英語を学習してもほとんど身につかない。このことは、すでに何十年にもわたって私たち自身が身をもって証明してきたはずなのに、相も変わらず、そのお勉強重視の方法をくり返している。

だが逆にいえば、そこにこそ両国の外国語問題、とりわけ英語の問題を解決する鍵が隠されている。それは自国の言葉を学ぶように外国語を学ぶということだ。赤ちゃんが言葉を覚えていくとき、文字や文法や語彙など少しも必要としない。そうした「お勉強」(Study)抜きで、成長とともにだれもが自然に母国語に慣れ親しみながら、聞き、話し、読み、書く能力を身につけて(Learn)いくのだ。外国語の習得もまったくそれと同じようにするべきである。日本には、「習うより慣れろ」という格言があるそうだが、そのとおり、語学というのは頭で学ぶものではなく体で覚えるもの、学習するよりは体得するものなのである。それが、いっけん回り道に思えて、じつは語学習得の最短距離なのである。この本で紹介するノウハウはまさに、その習うより慣れろ式の原理・原則に基づいている。

もちろん、すでに学校などで英語を勉強してしまった経験のある人たちにも適するように考案されている。私はこのノウハウの大半を、かつてドイツに留学していたときに自分自身の経験を通じて体得し、また体系化した。インターネット時代になり、いまや英語は単に入試や留学だけの問題ではなくなっている。インターネットを介して世界中の情報やマーケットが一般家庭にまで入り込んでくる時代である。その情報の大部分はいうまでもなく英語で書かれている。したがって、そのコンテンツを素早く正確に処理できる能力はそのまま個人の力量に直結していく。「英語力」が経済や人材マーケットにおける競争力の最大の源泉となる、そんな社会が到来しているのである。つい最近も、韓国と日本でほとんど同時に、いかに英語を効果的に学ぶかという問題が”国家的な”話題になった。だが、何十年にもわたる投資をしながら、はかばかしい成果の上がらなかった英語習得法をどう改善していくのか。その具体策については、どちらの国も妙案を見いだせないでいるようだ。

たとえばネイティブスピーカー(英語を母国語とする人)を教育現場に投入するとか、公用語にして英語学習を強要するといったアイデアにしても効果は小さくないにせよ時間も手間もお金もたくさんかかるし、それがもたらす副作用についても十分、検討しなくてはならない。だが、この本で私が示す英語習得のノウハウは、そのすべての問題を解決するものと自負している。このノウハウに忠実に従えば、まず英語をひたすら聞く訓練をしながら、しだいに話し、読み、書く練習へと無理なく移行し、やがて本人も自覚しないうちに、英語力が自然に身についているはずである。またそれによって、いままでに習得した「死んだ英語の資産」が再び息を吹き返し、英語に対する心配と恐れ、なんとか避けて通ろうという”病気”もふつ飛んでいく。

本書はもともと韓国人向けに書かれている。しかし、本書の中の「韓国」を「日本」と換えて読んでいただいてなんらさしつかえない。なぜならこの方法は韓国人や日本人に限らず、世界中のあらゆる言葉を話したいと思っている人々にとっても有効だからである。この本は韓国本国では異例の五十万部を超えるベストセラーとなった。実際韓国ではこの本の方法で英語の実力を多くの人々が飛躍的に伸ばしている。また、韓国語のみだがこの本に関するホームページ(www.ksenglish.com)が作られ、この本の方法で勉強した 人たちの経験談や質疑応答が続いている。日本でもこの本が多くの人々の英語の習得の力になることを固く信じている。

二〇〇〇年十月八日

鄭讃容

 

 

プロローグ

 

◆こんなに勉強しても英語が話せないのはなぜだ!?

きょうも多くの人が英語学校に通っている。ためしに英会話教室などが集まる街へ行ってみると、老若男女を問わず、これほどたくさんの人が英語を熱心に学んでいるのかと驚かされる。また書店の外国語コーナーには、これまた英語関係の本や英語教材が山と積まれ、『TOEIC速成完成』『TOFEL短期コース』など英会話の入門書から専門書にいたるまで、どれも売り上げの上位にランクされているようだ。にもかかわらず、韓国でほんとうに英語に堪能な人─ 英語を自在に聞き、話し、読み、書ける人に出会うことはむずかしい。企業の求人広告などにも、「外国語のできる人優遇」と書かれるのがごく普通のことになって久しいのに、それにふさわしい人材はいまだにきわめて少ない。

なかにはTOEICの点数がレベルA、B(990〜730点)に達する人もいるが、実際に話をしてみると、その英語はイングリッシュならぬ韓国なまりの「コングリツシュ」そのもので、がっかりさせられることが多い(もっともTOEICの成績と真の英語力の間に、それほど直接的な相関関係がないことはしかるべき人はみな知っているが)。なぜ、これほど熱心に英語を学んでいるにもかかわらず、韓国人はいつまでも英語をマスターできないのだろう。最後まで根気よく塾に通わないからか?教材が悪いからか?それとも韓国人の口腔構造が英語の習得に適していないからか?もし口腔構造の問題なら、英語を話せる韓国人は原則的に存在しないことになる。

もしいたら珍獣扱いされるか、大統領府の通訳秘書に特別採用されるか、いずれにしてもとんでもない大騒ぎになるだろう。だが、そんな話はこれまで一度も聞いたことがない。英語に堪能な韓国人は、数は少ないがかならず存在する。つまり、英語の話せない理由を肉体的特徴に求めるのは間違いなのである。それなら根気の問題か。なるほど英語塾に最後まで通わない人は多い。関係者の話によれば、始まって一か月もすれば生徒は四分の一も残っていないという。だが、あきらめずに塾に通いつづける、その四分の一の”誠実派”もまた、英語を十分に習得することは結局できないのだ。つまり通っても、通わなくても、どのみち英語をマスターできないのである。ならば教材が適当ではないのか。

しかし、アメリカの言語学博士が研究、開発した学習教材をはじめとして、私の知るかぎり、英語の教材自体はよく工夫されたすぐれたものが多い。とすれば、韓国人が英語を習得できない原因をそれ以外に求めなくてはならないが、私の考えでは、それは「誤った英語学習法」にある。韓国での外国語教育は読解や文法が中心で、英語を話すことよりも読み書きを重視している。したがって語彙の豊富な人や文法にくわしい人には事欠かない。たとえば優秀な学生のものすごい語彙力には、私自身、唖然とさせられることがしばしばだ。彼らのボキャブラリーはきわめて特殊な分野の専門用語にまで及んでおり、釣り竿の各部分の名称や国連機構の名称まで英語ですらすらといえる。

しかしこういう人でも、さて英語を話す段になると、まったくお手上げなのである。語彙や文法の達人もリスニング、スピーキングではかたなしで、とりわけ、英語教室で『タイム』誌や『ニューズウイーク』誌の読み方を教えるくらい高度な実力の持ち主に、そんな人が多い。それも考えようによっては、当然のことかもしれない。雑誌に書かれたようなスタイルで会話するアメリカ人などだれもいないからである。「読み書き」はできても「聞く・話す」ことができないいわばそれが韓国人の英語の一大特徴といえるが、それは誤った教育法や学習法に原因があるのだ。本文P.3〜19より

 

 

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