2001 / 07

村上レシピ
村上春樹の小説に登場する おいしい料理の作り方!
飛鳥新社 台所でよむ村上春樹の会 / 編
 定価 : 本体価格1200円+税
ISBN4−87031−471−1
 

名作から35品を厳選、レシピ化!

羊男の登場にとまどいながら、鼠の父親の別荘で作る
たらことバターのスパゲティー・・・「羊をめぐる冒険」より

茗荷谷のアパートで、小林緑がワタナベに作った天ぷらと青豆のごはん・・・「ノルウェィの森」より
僕と鼠が通うジェイズ・バーのメニュー
酢漬けの鯵、フライド・ポテト・・・「風の歌を聴け」より

 

本書は、「食言という観点から村上春樹さんの小説に注目した本です。村上さんの小説には食事に関する描写が沢山あります。レストランで食べるというシーンも見受けられますが、登場人物が料理を作るという描写が実に多く出てくるのです。「そう?覚えてないな」と思われるかもしれません。でも、今一度思い出してみて下さい。例えば、『ねじまき烏クロニクル』で主人公・岡田亨が知らない声の女から電話を受けるのは、スパゲティーを如でているときです。あるいは、『羊をめぐる冒険』では「僕」が北海道の別荘で鼠を待っています。待っている間に何をしているかと言えば、料理ばかりです。鮭をおろしてマリネを作り、ロースト・ビーフやパンを焼き、デザートまで用意しているのです。さらに、『ダンス・ダンス・ダンス』では、同級生で、二枚目俳優になった五反田君のために、「僕」は実にこまごまと酒の肴を作っています。長葱を梅肉で和えたり、じゃが芋の下切りとサラミを妙めたり、海老とワカメを酢の物にしたり……。村上さんの小説はいわばレシピの宝庫です。そのレシピは料理についての専門的な知識がなくても、ちょっとだけその気になれば、誰もが簡単に作ることができます。実際に食べてもおいしい。作家に転じる前に、ジャズ喫茶「ピーター・キャット」で厨房に立っていただけのことはあります。本書は、村上作品の中から35品を厳選してレシピ化しました。普段の食事を忙しさにかまけて、外食やコンビニなどで済ませている人たちにも、手軽に作ることができて、かつおいしいものばかりを選びました。小説は目で読んで楽しむものですが、村上さんの小説はそれだけにとどまりません。食事を作って舌で楽しむこともできるのです。村上春樹はおもしろいだけではなく、おいしいのです。本書は、読むだけ眺めるだけの本ではありません。ぜひともキッチンに立ってトさい。そしてもう一度、村上さんの小説をひも解いてみて下さい。新しい発見がそこにあるはずです。そして、何が見つかったか、もしよければ聞かせて下さい。
2001年6月15日
台所でよむ村上春樹の会
代表世話人 岡本のぶかつ

 

 

こんな料理で男はまいる。
絶対まいる48レシピ
大竹まこと
角川書店
 定価 : 本体価格1500円+税
ISBN4−04−853374−6


女は知らない。男心も胃袋も。こんな料理で男はまいる!
「キヤベツを切らせたら芸能界一」の大竹まことが、しみじみうまい簡単レシピを初伝授。
愛とコロッケについて、こんなにもせつな<語り、そして料理した男がいただろうか ?
さあ、この愛を食べさせろ!

女は知らない。

男が料理に何を求めているのか。
そして、女に何を求めているのか。
女であるというだけでむやみな自信をもつ女以外は、知りたい、そして男の心をのぞいてみたいと思っているはずだ。
その答えはシンプルだ。
男が女の手料理に求めることは決して多くない。
ほっとできるような、温かくてしみるような味を一緒に味わいたい。
それだけであるいかにも高そうな食材だらけの料理、どこの国のものかわからないような不思議な料理、いかにも工夫しましたという料理。
これらはみんな男に喜ばれない。
それらは食卓で男を緊張させてしまうからだ。よく見れば「おいしい」と口では言っても表情が冴えないはずだ.ところが、女たちはこれらの料理を自慢気に出してくる。
「これ、高かったのよ」
「ちょっと変わった味でしょ」
「ひと工夫してみたの」すべて、男が聞きたい言葉ではない。
安い食材で、定まった普通の味で、工夫のあとをみせずに、おいしい料理を出してほしいのだ。
時間ができると女たちは食べ歩きをするのに、男たちはいつもの定食屋にしか行かない。
男の舌が保守的なせいだとしても、それを変えるのはなかなか難しい。
だとしたら、男の舌に料理をあわせてみたらどうか。
男の心をつかみたかったらまず胃袋をつかまえろ、とはよく言われることだが、原則さえ守ればそんなに難しくはない。
「料理は得意?」と聞かれたら、「豪華な料理、しゃれた料理はできない」と答えるのが一番いい。
「野菜妙めみたいなものなら」と言ってもいいだろう。
そこでカレーとかシチューと答えてはいけない。
どんなにうまいものでもレストランにはかなわないからだ。
だが、うまい野菜妙めはプロに勝てなくはない。
そしてこの子はそういうシンプルだが何気なくうまいものを作るのだろう、と男は考えをめぐらせる。
実際に作るときは自信があろうがなかろうが、騒ぎながら作ってはいけない。
男にはじめて作るときは緊張するものだし、それを口にするのを可愛いと思ってくれる場合はいいが、いつもそうとは限らない。
むだなく動いて、さっと出る、「静かな料理(調理)」が男を喜ばせる。
そして、ちまちまとした盛りつけでなく豪快であればいうことはない。
男の胃袋は、大量の盛りつけによく反応するようできている。
私は、男が求める料理、男がまいってしまう料理とはどんなものかを知っていただきたい。
実はここにのっているメニューの3割は初めて作ったものだ。
ふざけるな、と言われそうだが、前から「あれを作ればうまそうだな。なんとか作れるんじゃないか」と思っていたものばかりで、ぶっつけ本番でやってみたらみんなうまかった。
プロを超えようとするわけじゃないから、これぐらいの気持ちでやった方がいいし、基本さえおさえておけばとっさの場合でも作れる。
昔から私はとっさに作らされてきた。
18歳のときに知りあいのレストランに遊びに行ったらコックが外出したあとに客がやってきて海老フライを作らされた。
そんなもの生まれてから一度も作ったことがなかったが、たまに見ていた手順を必死に思い出して作った。
寿司屋でだしまき卵を作ったら、店の主人が客に出したのには驚いた。
あまり料理を特別なものと思いすぎなかったから、緊張もせずなんとか作ることができたのだろう。
男に作る料理を特別なものと考えてはいけない。
男はその普通さを求めている。
これからいい男を見つけようというのなら、得意であろうがなかろうが、手料理を食べさせてみればいい。
その反応で男のいろんな面が見えてくるだろう。
もちろん、この本は男にも読んでほしい。
自分で作るのもいいし、さりげなく彼女にほんとはこんなものが食べたいんだ、とアピールするのもいい。

とにかく、この本を読んで男の気持ちを知ると共に、私がグッとくるようないい女が増えることを望んでいる。
大竹まこと

 

美容の天才
毎日のキレイをつくりだす 心の美容液 365本 
斎藤薫
講談社
 定価 : 本体価格1700円+税
ISBN4−06−209224−7


毎晩ひとつのお話を読むことで、
一年後には心身ともに美しくなる!
「FRaU」連載中大好評だった
究極の美容バイブルがパワーアップして登場!

美容の天才とは誰か?

それは、キレイを超えた”何か”で、人の心を動かす、天才肌の女たち。

時々、すごい女性に出会う。
同性の目から見ても、たぶん男の人が見ても、すごいと思うのだろう。
何がすごいって、確かにキレイなんだけれども、私が目を見張るのは、キレイよりも、もっと上の"何か"。
キレイなど、平気で飛び越えてしまう、すごいもの。
それが何であるかをいつも考えるのだが、今までにひとつだけわかったのは、彼女たちが、ある種の天才であること。
キレイの天才と言ってもいい。
私が"女の仕事"とか"義務"とか思ってきた「キレイ」とは明らかにレベルの違うキレイさ。
とはいえ、彼女たちも同じ人聞、顔のつくりなどはそう変わらない。
むしろ美容記事の目指すキレイのほうが、上だったりするのかもしれない。
違うのは、彼女たちのキレイは"結果"じゃないこと。
キレイを使って、人の心を動かし時には感動させ、忘れられなくする。
人が人に対してそこまで思わせるのだから、やっぱりキレイの天才だ。
もうわかったと思う。
私たちが本来目指すべきは、人の心を動かすキレイであって、じっと動かないキレイではないこと。
動かないキレイなんて、何の役にもたたないのだから。
ところが私たちは"美容"に夢中になるあまり、それを見失いがちである。
おそらく天才たちは"美容"もやるが、夢中にはならない。
だから天才なのである。
では、凡人はどうするか?
答えはひとつ、美容の天才になればいい。
美容は手段、手段だけは真似できる。
真似するうちに、人を動かすキレイとは一体何なのかが見えてくる。
だから、今あらためて始めよう。
キレイの天才になる、天才肌の美容を!
これから365日、毎日毎日ひとつずつ、私が会った、私が見た、"美容の天才"たちの話をつづってみようと思う。
だから毎日ひとつずつ読み重ねてほしい。
ちょうど一年後には、あなたがキレイを超える"何か"を身につけている計算になる。

 

 

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