白土三平 画業50年記念出版 決定版カムイ伝全集全38巻白土三平 画業50年記念出版 決定版カムイ伝全集全38巻 ご注文
刊行案内 カムイ伝とは 白土三平の知性 カムイ伝・外伝の歴史
激流の時代を生き抜く人間ドラマ。
試練
カムイ伝では、個人を踏みつぶす組織や社会の残酷さが率直に描かれている。カムイや正助の前に立ちはだかる壁は途方もなく大きく堅牢なものである。「外伝」に登場する舞さまは人身御供の運命を受け入れ、こう呟く。「カムイ、あなたに会えてよかった」試練を超えて人は輝く。
忍法と古武術
忍法の詳細を広範な知識を駆使して解き明かすのは貸本時代から白土三平の得意技だった。カムイの必殺技である「変移抜刀霞斬り」「飯綱落とし」をはじめとして、さまざまな術が圧倒的な描写力で描かれている。また柳生流、念流など古武術の描写は、「外伝」から「第二部」にかけて驚くべき迫力でとらえられている。必見である。
生態学
忍法と古武術
「カムイ伝」を支える白土三平の知性。
生態学
白土三平は「カムイ伝」にさきがけ、「シートン動物記」を漫画化、講談社 児童漫画賞を受賞している。第一部ではカムイという名の白い狼が、第二部ではハッカケというサルが登場。作者は動物の運命も含んだ、壮大な全体小説を目指したのである。その描写や、該博な知識を読むうち、いつしか読者は野外に連れ出されてしまう。
第一部で展開される農業技術や山村の暮らしは、白土三平が少年時代に過ごした長野県での疎開体験を基に描かれたものである。外伝以後は、千葉に転居したことがきっかけとなり、豊富な漁業技術が物語にあらわれている。そのリアリティは驚嘆にあたいする。
愛
民俗学
愛
愛
意外なことだが、「カムイ伝」にはラブシーンはほとんど出てこない。カムイも竜之進も純愛を貫いていくのである。「外伝」のなかにあらわれるこの場面は、かつてカムイとともに忍びであった女性が、子連れの抜け忍となってあらわれるくだりである。母子の生命力と明るさのなかに、ほのかな希望を見ようとする作者の視点が温かい。
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