ラジカル ヒステリー ツアー
  

 ビジネス社 発売! 5/16 発売!  ご注文 直筆サイン イラスト入り 

(特別付録)本書限定・書き下ろし特製ポストカード
 モノトーンの静寂感、エッジのきいた危うさ

 その中に潜む不思議な優しさ

 詩あり、短編小説あり、エッセイあり、アートギャラリーあり
 まったく新しい <キン・シオタニ ワールド>満載
 

 


 ▼ サイン会の予定

 日時: 2003/05/31(土) PM5:00〜PM7:00
 場所: BOOKSルーエ 店頭
 予定事項: ライブペインティング サイン・握手会
 備考: 雨天決行 先着150名様整理券を配布(新刊発売の5/16から)

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ラジカル ヒステリー ツアー のご案内
 
はじめに

こんにちは、キン・シオタニです。
僕の新しい本を手にとってくれてありがとうございます。
本作は僕にとって8冊目の作品集になります。
振り返れば、95年に新宿のあるお店で10種類の絵葉書が売り出されたのがすぺての始まりでした。
そして翌年に処女作品集が出版されて以来、僕の絵葉書やTシャツ、携帯ストラップなどのグッズを扱ってくれる店も増え、全国で個展をしたり、海外で仕事をしたり、僕の作品を通して、いろんな人に出会ってきました。
また、ありがたいことに僕は今まで、いろんな媒体に絵を描かせてもらっています。
絵葉書や作品集の他にも、雑誌、携帯の待受面面、ワインのラペル、CM、CDジャケットなどなど。
そして今年は教科書の表紙の絵も描きました。
そうやってあらゆる手段でみんなと出会いたいというのが、僕の心にはあります。

というのは、僕は子供のころから旅が好きで、暇さえあれば一人で全国
をぶらぶら歩いていたのです。
旅の魅力は何と言っても出会いで、僕は積極的に出会いを求めました。道を教えてくれた人、ヒッチハイクで車に乗せてくれた人、途中から一緒に旅をした人、ごちそうしてくれた人、家に泊めてくれた地元の人、そういった人たちと話をするのは旅の醍醐味です。
自分の世界が広がる気がするのです。
僕は今の仕事を通じて色んな人に出会うことも、旅だと思っています。
それは、個展の時に出会った人だけでなく、たとえばそれが東京で、仕事の担当者との出会いというのも、僕にとっては旅の出会いのようなものなのです。
初めて絵葉書が売り出されると同時に、僕は東京・吉祥寺にある井の頭
公園で、敷物を敷いて絵葉書を売る、「ゲリラ売り」ということを実行してきました。
これは今もやっていて、僕と言えば「井の頭公園のゲリラ売り」と思っている人もけっこういるようですし、ありがたいことに全国からわざわざ絵葉書を買いにきてくれる人もいます。
もちろん、これも僕にとっては旅なのです。
たとえば、盛岡から来た人と話をする時、僕はその会話から、駅前の北上川、それから岩手公園や中の橋、自龍(ぱいろん)のじゃじゃめんの味などを思い出し、商売を忘れて郷愁に耽ったりするのです。
今まで出してきた作品集で、直接的には分からなくても、僕はそういった旅や日常の経験を、作品という形にしているつもりです。
ある時は絵に、ある時は詩に、そしてある時はエッセイや小説に。
そういったものを読者が感じてくれたらと、いつも願っています。
さて今回、僕はアートの方で新しいことに挑戦してみました。
それはふたつあります。
ひとつは、鉛筆で絵を描くということです。
これは僕の中では初めてのことです。
今まで、作品集ごとに、筆、マー力ー、写真とのコラージュ、版画というように、その時にやりたいと思った手法でやってきました。
今回は、なぜか鉛筆を思い付きました。
実際、取り組んでみる と、黒一色の中にも濃淡の違いで不思議なニュアンスが出たり、また、まさに「描きなぐる」という言葉がふさわしいような力強いタッチになったと思います。
もうひとつは、8冊目にして、はじめて女の人の絵を描いたということです。
僕の絵葉書には、いずれも「〜な青年」というような題名がついており、青年しか描かない画家と言われることもあります。
しかし、昨年、『月刊プレイボーイ』(集英社)の、つかこうへいさんのエッセイの挿し絵の仕事で、どうしても女の人を描かなければいけない箇所があり、挑戦してみました。
すると案外好評で、僕も本作で女の人の絵を発表してみようと思ったのです。
また、文章の方も、詩や小説などの他に、僕の得意とするエッセイと小説の間のような作品(自分では「キンシオ小拙」と呼んでいるんですが)をたくさん書き下ろしました。
ふとした日常の断片から生まれる、おもしろい世界が伝わればと思っています。
僕は、前作『生まれたついでに生きる』(マガジンハウス)という本で、「早すぎた自伝」という長い文章を書きました。これは編集の人に言われて書いたものですが、10代、20代で経験したこと(貧乏旅行やゲリラ売りのことなど)を30代の前半で一回まとめてみるという意味がありました。
そして、僕にとっては、今作が、「キン・シオタニ第2章」のはじまりなのです。

2003年4月

キン・シオタニ

吉祥寺のアトリエにて

 

 

 
 
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