武蔵と又八。
立身出世を夢見る17歳。
勝つか、負けるか。
生きるか。死ぬか。
挫折。裏切り。
悶え。失意。
どん詰まりの中、武蔵の前に
とてつもない坊主が現れる。
めざすは天下無双。
宮本武蔵21歳。
名門 ・ 吉岡道場に
木剣一本で殴り込む。
吉岡兄弟との闘いを生き延びた宮本武蔵。
おつうへの想いと
天下無双への野望を胸に、
槍の聖地 ・ 宝蔵院へ !
宝蔵院二代目 ・胤舜 ─
その圧倒的な槍術の前に、
武蔵はかつてない
恐怖を味わう。
胤舜は強大だった。
武蔵は、己のちっぽけさを
痛感する。
そして又八にも、
人生の転機が!
再び対侍する武蔵と胤舜。
逃れられない死の恐怖。
それを内に収めた時、
武蔵のなかで何かが変わる。
武蔵と胤舜。
二つの闘う魂が、
激しく交錯する。
一浪人・宮本武蔵。
剣の最高峰・柳生に挑む。
人は笑おうと、
天は笑いはしない。
天下無双 ─ 柳生石船斎と試合がしたい。
だが、武蔵の前に
柳生四高弟が
立ちはだかる。
この城、簡単には落ちねえ─。
柳生石船斎、
その器は無限─―。
”本物”の大きさに、
武蔵は圧倒される。