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村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝 栗原康/著


栗原康/著 出版社名 : 岩波書店 出版年月 : 2016年3月 ISBNコード : 978-4-00-002231-6 (4-00-002231-8) 税込価格 : 1,944円 頁数・縦 : 176P 19cm
 

本の要約

ほとばしる情熱、躍動する文体で迫る、人間・野枝。筆一本を武器に、結婚制度や社会道徳と対決した伊藤野枝。彼女が生涯をかけて燃やそうとしたものは何なのか。恋も、仕事も、わがまま上等。お金がなくても、なんとかなる。100年前を疾走した彼女が、現代の閉塞を打ち破る。

[目次]

第1章 貧乏に徹し、わがままに生きろ(お父さんは、はたらきません
わたしは読書が好きだ ほか)
第2章 夜逃げの哲学(西洋乞食、あらわれる
わたし、海賊になる ほか)
第3章 ひとのセックスを笑うな(青鞜社の底にウンコをばら撒く
レッド・エマ ほか)
第4章 ひとつになっても、ひとつになれないよ(マツタケをください
すごい、すごい、オレすごい ほか)
第5章 無政府は事実だ(野枝、大暴れ
どうせ希望がないならば、なんでも好き勝手にやってやる ほか)

内容抜粋

伊藤野枝……いとう・のえ[1895-1923] ◎ 大正時代のアナキスト.ウーマンリブの元祖ともいわれる.   ◎ 福岡県に生まれ,14歳で一念発起し,上京.上野高等女学校に進学.卒業後,決められた縁組により地元で結婚するが,婚家を出奔し,女学校の恩師であった辻潤と暮らしはじめる.雑誌『青鞜』編集部で働き,平塚らいてうについで20歳で編集長に.セックス,中絶,売買春といったテーマから,人間の尊厳や生き方を問いなおす記事を書く(「貞操論争」「堕胎論争」「廃娼論争」).辻とのあいだに2人の子どもをもうける.   ◎ 大杉栄と出会い,21歳で大杉・妻・恋人との四角関係に身を投じる.大杉の気持ちが野枝に大きく傾くなか,恋人・神近市子が大杉を刺す(葉山日蔭茶屋事件).事件後,大杉との絆を深めた野枝は,5人の子を産み育てながら,『青鞜』休刊後も評論や翻訳など旺盛な執筆活動を繰り広げる.関東大震災の混乱に乗じた甘粕正彦ひきいる憲兵隊に,大杉・甥とともに虐殺される(甘粕事件).享年28歳.


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