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 オタク論!
著者
唐沢 俊一 著 岡田 斗司夫 著
出版社
創出版
定価
税込価格 1,575円
第一刷発行
2007/04
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ISBN 978-4-924718-80-7

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オタク第一世代が語る「オタクってなんだ!」
 
オタク論! 唐沢 俊一 著 岡田 斗司夫 著

本の要約

限りなく拡散しつつある「オタク」なる存在を第一世代が今一度語り尽くした。
今さらオタク論で唐沢・岡田じゃないだろう、というヤツもいるけど、後に続くのがいないから仕方ない(笑)。そのあたりを分かって読んでほしい。

本書は月刊『創』で連載している対談時評「新世紀オタク清談」をまとめたもの。
  著者は、フジテレビ「トリビアの泉」スーパーバイザーでもあり、日テレ「世界一受けたい授業」の“雑学先生”としても人気の唐沢俊一。そして「オタク学入門」「東大オタク学講座」で注目を集め、NHK「BSマンガ夜話」「アニメ夜話」のレギュラーコメンテーターとしても定評のある“オタキング”こと岡田斗司夫。
  この2人の第一世代オタクが、「オタク」なる存在を語りつくした「オタク論」の決定版!!

  【目次】秋葉原でオタクを語る/日本最大の闇市場コミケ/アニメと評論/オタクとダイエット/WEB日記/ミクシィ日記/電波男/萌えの経済効果/SF映画の過去・未来/最新版「オタク」の定義/オタクの老後問題/マンガと評論/オタク論の現在/腐女子論に挑む!/オタクは死んだ、のか?/マンガ家という生き方/追悼 米澤嘉博/代アニの経営危機/“感性格差社会”の到来!?/頭がいいのに仕事がない人
  <鼎談>増殖するオタク市場(森永卓郎×唐沢俊一×岡田斗司夫) 




オススメな本 内容抜粋

唐沢 俊一

まえがき その1

私と岡田さんは共にオタク第【世代である。オタクの中ではすでにロートルとか言われるこ
との多いこの第一世代だが、後の第二世代との基本的な差は何かというと、その対象がアニメ
や特撮が多くてゲームがほとんどないとか、萌えという感覚がイマイチ理解できないとか、そ
ういう情報の差は、実はあまり大きな問題ではないと思うのである。
本当の第一世代の特徴はというと、大きな価値観の転換を経験している世代だ、というとこ
ろにある。それまで、大のオトナが見たり語ったりするモノではない、と言われていたアニメ
が、日本を代表するカルチャーとして世界に認められたり、映画作品としての質が低い、と委口
われた怪獣映画が、高度経済成長時代の代表的作品とされて持ち上げられたり、という、.世間〃
が手のひらを返して自分たちの方にスリ寄ってきた、その瞬間というものを体験しているので
ある。
と、いうことは、逆に世間を心の底で信用していない、ということでもある。他人の価値観、
他人の態度などというものは一朝にしてコロリと変わる。ついこないだまで背を向けていた者
たちが、揉み手をして近寄ってくるということは、逆に明日にでも再び、フンと鼻で冷笑して
ソッポを向かれることがあり得る、と、そう意識しているのである。
第二世代はまだしも、オタク第三世代くらいになると、アニメの素晴らしさ、マンガの地位
というものを、ツユ疑っていない純真さがあるように思う。私たちのように、ひねくれていな
い。屈折したモノの見方をしない。アニメが好きでも、美少女が好きでも、メイドが好きでも、
世の中からつまはじきはされないさ、という自信があり、それが態度にも現れている。目がキ
ラキラと輝いている。世間の人びとは自分を理解してくれる(少なくとも話に耳を傾けてくれ
る)と信じている。
たいじ
それは大いに結構なことである、とは思うのであるが、逆に、そんな目で世間と対峙してい
て、大丈夫なのだろうか、という不安が常にこちらの心の底から離れない。
この本にまとめられた雑誌『創』連載の対談は、最初こそオタク周辺の話題をいろいろ拾っ
ていたが、やがて、私や岡田さんの、“オタクの目線”を通して、世間一般のことを語ってほしい、
という編集部サイドからの注文が多くなってきたような気がする。少なくとも、そういった回
の方が編集部や読者の評判はよかったように記憶する。第一世代オタクの、これは実はもっと
も有効な再利用法なのではあるまいか、と秘かに思ったりもしているのである。
オタク的な目とは、世間は、社会は、政治は、経済は、万物は流転する、という相対的な目
線のことなのかもしれない。そして、その中で、いわば流浪のまつろわぬ民としてのオタクと
いう立場から、モノを語るということは、ヨーロッパにおけるユダヤ民族のような立ち位置に、
日本におけるオタク第「世代がある、と言ったら言い過ぎだろうか。
少なくとも、私はそういう視点で次々に岡田さんの口からあふれだす社会現象への評価が毎
回新鮮でたまらなかったし、それを非・オタク的な一般人として口をあんぐりしたり、膝を打っ
たりしていた編集の久保友美子さんがまとめてくれた原稿に、自分で話したことながら、面白
がっていた。こうして一冊の本にまとまってみると、何か思想の香りみたいなものすら、ほら、
するではないですか。

(本文P. 2〜3より引用)

 

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