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 下村湖人全短歌集成
著者
下村湖人/〔著〕 吉川出善/編
出版社
池田書店
定価
税込価格 1365円
第一刷発行
2004/09
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ISBN 4-262-14506-9
 
それは一人の歌人の頭から浮かび出た美しき言葉の集合ではない。魂の嗚咽であり、呻吟である
 

本の要約

■今日までに確認された、湖人の短歌作品1500余首を網羅。
■単なる短歌集にとどまらない、湖人研究の第一級省料となる作品集。
■「まえがき亅にっいては編者の下村湖人先生に対する思い入れや研究の経緯、そして湖人の作品を語った友人・知人による当時の論評を掲載。
■「あとがき」については、下村湖人著作物の著作権継承者であるご子息、覚氏のあいさつ文を収録。


 

明治17年(1884)10月3日、下村湖人は佐賀県神埼郡千歳村大字崎村(現千代田町)に生まれました。ことし平成16年は、下村湖人生誕120周年にあたります。この記念すべき年に『下村湖人全短歌集成』を発刊することは、大変意義あることと考えます。
湖人は明治・大正・昭和の三時代にわたり教育者・思想家・小説家・詩人・歌人として広い分野で活躍しました。中でも『次郎物語』は、湖人自らの実体験をモデルにした自伝的小説です。次郎が育った大正から昭和初期はまさに激動の時代。厳しい運命に翻弄されながらも決して希望を失うことなく、試練に立ち向かって生きる次郎の姿は、現代の子供たちにとっても共感できるものです。そして親にとっても子育ての指針となる教育小説であり、不朽の名作として今なお多くの読者に親しまれ、感銘を与え続けています。
 湖人の短歌は『下村湖人全集』第15巻・18巻(昭和32年・池田書店刊)に997首が収録されていますが、本歌集は、その後、新たに発見された「短歌日記」(大正5年)と「短歌手帳」(昭和8年)の自筆歌稿等の未発表作品を加えました。そして作歌歴を、佐賀中学校以来、湖人の生涯の畏友である高田保馬の区分に従って第一期(佐賀中学校・熊本第五高等学校時代)、第二期(東京帝国大学・佐賀県教員時代)、第三期(台湾時代)、第四期(浴恩館時代・晩年)に分け、概ね年代順に編集しました。これにより、改めて湖人の歌業と人生を通観することができます。収録数1500余首の本歌集が下村湖人の研究書として役立ち、また、歌人としての業績が再評価されるきっかけとなれば幸いです。


 【下村湖人フロフィール】

1884年佐賀県牛まれ。東京帝国大学文学科(英文学専攻〉卒業。
教職を経て、文筆活動に入る。大日本連合青年団講習所(浴恩館)所長、著書に「次郎物語」「論語物語」「心窓去来」など。
1955年没。

 




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