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 オーケンの、私は変な映画を観た!!
著者
大槻ケンヂ/著
出版社
キネマ旬報社
定価
税込価格 1470円
第一刷発行
2004/06
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ISBN 4-87376-249-9
 
怪獣、カルト、爆眠、エロ、不条理そしてバカ映画まで170本!オーケンが目撃した“変”な映画を一挙公開!笑うしかないヘンムービーの世界を、ご覧あれ。
 

本の要約

大作、文芸作品から、マニア向けB級作品まで、古今東西のオーケンが愛する映画たちを独自の視点で紹介する“ヘンムービーのススメ”。怪獣、カルト、爆眠、エロ、不条理、そしてバカ映画まで170本! 笑うしかないヘンムービーの世界にオーケンがいざなう。映画のツボがひと目でわかる三留まゆみのイラストもドーンと掲載。

<第1章>そしていかにして私は変な映画を好むようになったか
「ノストラダムスの大予言」「エアポート’80」「ゾンビ」「ドラキュラ対フランケンシュタイン」「恐怖の報酬」「オートバイ少女」「ねらわれた学園」「祭りの準備」「ルシファー・ライジング」etc…
<第2章>ディープ・ヘンムービー
I 強烈神秘の人々
「祈りの踊り」「ハルク」「狂った果実」「てなもんやコネクション」「AIKI」「トカレフ」etc…
II めくるめく狂気映画の世界
「ファンタズム」「アリ ザ・グレーテスト」「クリスティーナの好きなコト」「食人族」「セシル・B ザ・シネマ・ウォーズ」「華魁 OIRAN」「BROTHER」etc…
III 映画はロックだ。いや、違うかもなぁ
「星くず兄弟の伝説」「嗚呼! おんなたち 猥歌」「スパイナルタップ」「ロッキー・ホラー・ショー」「ファントム・オブ・パラダイス」etc…
IV ヴァーサス
「8Mile」「スパイダーマン」「1980」「アイデン&ティティ」etc…
<第3章>オーケン、映画になる。ならなかった時もある
「STACY」「怪獣大決戦ヤンガリー」「空想科学任侠伝 極道忍者ドス竜」etc…



オススメな本 内容抜粋

トラウマを刷り込むのはやめろ!

「ノストラダムスの大予言」


どういうわけかキネマ旬報社から本を出すことになった。
キネ旬だ、老舗だ、まいった。
やっぱり「戦艦ポチョムキン」とか「市民ケーン」とか観ておくべきなのだろうか。
今年最初に観た映画が「ゴジラ×メガギラス・G消滅作戦」であり、なおかつ、これから「シベリア超特急2」を観に行こうとしている身にとって、キネ旬の伝統はかなりキビシーではないか。
一体何を書いたものか。
とりあえず自己紹介がてら今までどんなもんを観てきたか、つらつら記していこうと思うのだ。
最初に観た映画は「キングコング対ゴジラ」であった。
父に連れられて近所の東宝二番館で観た。
大いに興奮し、東宝特撮ものがかかる度に親にねだって観に行った。
「緯度0大作戦」「ゴジラ対ヘドラ」「日本沈没」。
まだCGのない頃の、ピアノ線丸見えの特撮映像にガキンチョのオレは鼻血が出るほど興奮させられていた。
いや、実際、小松左京原作の「エスパイ」を観た時には興奮のあまりブーッ!と鼻から血を噴き、父茂雄を焦らせたものだ。
特撮ではなく由美かおるの乳出しシーンに対しての興奮ではあったのだが。
由美かおると言えば、もう1本忘れられない映画がその頃あった。
彼女の出演作「ノストラダムスの大予言」だ。
差別的表現などの間題で、現在ではかろうじて海外短縮版のみ存在しているというこの映画、完全版をボクは劇場で観ている。
五島勉著『ノストラダムスの大予言』を映像シミュレーション化。
地震、疫病、公害の果てに、原住民は人肉ガシガシ食うわ、未来人はミミズむしゃぶるわ、厚生大臣は狂って木に登り、なぜか『どんぐりころころ』を歌い出すわの地獄曼陀羅。
挙句、それら一切がなんと丹波哲郎の空想に過ぎなかったという、お釈迦様でも思いつくまい究極の大ドンデン返しが待ち構えていたのだ。
残酷シーンにガキのオレは心の底から震え上がった。
そしてトラウマというやつだろう、それからしばらく、映画館という場所が怖くなり、入ることができなくなってしまったのだ。
映画館恐怖症は中学に入るまで続いた。
池袋の文芸坐に「ゾンビ」と「溶解人間」の2本立てを観に行くという荒療治が功を奏して、なんとか克服することができた。
中学から大学1年ぐらいまでが、最も多く映画館へ通っていた時代だった。
まだレンタルビデオ店は少なく、町には名画座が沢山あった。
池袋文芸坐、大塚名画座、高田馬場パール座、中野名画座、三鷹オスカー、昼メシを抜いて自転車をころがして観に行った。
思春期のモンモンで、とにかく映画館の闇の中に隠れて誰とも会いたくなかった頃だ。
当然暗い結末の内容を好んだ。
「狂い咲きサンダーロード」とか「太陽を盗んだ男」とか、好きだったなあ。
「サード」とか。

 

 

(本文P.8,9より引用)


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