新しい介護 介護技術の決定版
介護のプロも目からウロコ
著者
[監修・著者]
茨城県立医療大学附属病院長 大田仁史
生活とリハビリ研究所代表・理学療法士 三好春樹
出版社
講談社
定価
本体価格 3800円+税
第一刷発行
2003/06   ISBN 4-06-259351-3
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介護には介護独自の方法とスタイルがある。力まかせの介護から、心とワザの介護へ  介護新時代へ向けた関係者待望の決定版!

まちがった介護をしていませんか?介護技術の最新標準を集大成!

介護の現場でほんとうに役立つノウハウとは何か?実践を通してつ<り上げられた、良質の介護技術を図解で完全に網羅した解説書はこれまでなかった。理にかない心の通った実践的介護技術が、今ここに明らかになった。介護新時代はここからはじまる。

 

ページ見本⇒ パーキンソン体操  指を開く  1   2 
本書の特色
本書の内容

 

刊行にあたって

全国民がヘルパー資格を持とう!

介護は、食べる、排泄するに始まり、衣服の着脱、入浴など日常生活の営みの根幹に直接的にかかわる複合的な援助です。
たとえば排泄援助は、排泄の生理機能、動作能力、本人の意志に加え、便器や周辺の物理的な要素、身につけている衣服などによっても援助のしかたはちがってきます。
そのような日常的な活動のしかたは、人さまざまで長年「生活してきた」高齢者になるほど個別性が高くなるのは当然でしょう。
高齢者の場合、生活のしかたについては、介護される当人が高度な、いわば「専門家」なのです。
そこに生活の歴史も考え方も感性も異なる他人が介入する。
これが介護です。
ですから高齢者の介護がうまく整うかはきわめて専門性の高いサービスであることがわかります。
介護される一人ひとりの個別性のなかから本当の介護技術が生まれます。
『新しい介護』は、そのような実践を通して得た最新の考え方と技術を集大成したものです。
超高齢社会を迎える日本では、介護する人もされる人も、すなわち国民全員が良質の介護技術を持つことが望まれます。
ぜひ、家庭にも一冊備えておいてください。

茨城県立医療大学附属病院長
大田仁史

介護者は“考える杖”になろう!

わたしが介護現場に入ったのは28年前、24歳のときだった。
当時、特別養護老人ホームの介護職は、わたしを含めて全員シロウトである。
パワーと、できれば優しい心さえあれば誰でもできると考えられていたのだ。
それではいけない、と「介護に専門性を!」と叫ばれるようになって久しい。
そこで、医師や看護師といった専門家が寮母やヘルパー、介護家族を教育し始めたのだが、どうもピンと来ないのである。
なにしろ、患者を治療対象として見るのが従来の専門家の見方なのである。
相手を生活主体として見ようとする介護とは大きな違いがあるのだ。
介護の「介」は媒介の「介」だ。
介護とは自己媒介化の技術なのである。
つまり、自分自身を杖にすることなのだ。
でも単なる杖ではない。
“考える杖”、それが介護する人なのだ。
この本はそんな要介護者の『杖』と言うべき知識や技術がいっぱいだ。

生活とリハビリ研究所代表 理学療法士
三好春樹



◆◇◆◇ 本書の特色 ◆◇◆◇

 介護のスタンダードを確立
    ▽ 介護と安静看護の違いを初めて明らかにした ▽

病院などでの治療時の方法と要介護者が生活するための視点に立った方法は、本来異なるもの。介護を受ける人にとって一番幸せな介護とは何かがわかる。

 最新介護百科
    ▽ 介護のすべてが、この冊にぎっしり

食事、排泄、入浴から、片マヒ、痴呆ケア、介護者の健康などにつ
いての、基本から応用まで。

 体系化
    ▽ 現場主義ならではの介護技術を総まとめ

監修・執筆には、日本における介護現場主義の第一人者があたる。


 現場主義
    ▽ 介護の裏ワザ教えます

現場から生まれた介護のプロも目からウロコの裏ワザ集。介護者
のからだとこころの負担を少なくするノウハウを満載。

 図解化
    ▽ 介護動作のポイントをイラスト化

介護講習やビデオではわかりにくい、逆サイドの図をはじめとした
死角のないイラストで動作のポイントが身につく。

 

◆◇◆◇ 本書の内容 ◆◇◆◇

本書の内容
第1部介護のはじまり

第1章介護の原則
●介護者は「考える杖」●介護は生活づくり●介護は関係づくり●介護と家族●老人の心を知る●老人は我慢している●高齢者とのコミュニケーションの方法
第2章介護の環境づくり
●ふとんかベッドか●介護用ベッドの選び方●車イスの選び方●車イスは段差に強い第2部生活づくりの介護
第3章生活をとり戻す
●退院が近づいたら●生活行為を引き出す方法●床ずれを防ぐ3つの方法●すわれるかどうかが最大のポイント●感染症を理解する●感染予防の基本は手洗い●MRSAの場合●その伯の注意すべき感染症●脱水症も生活改善で防げる●笑顔のある生活をするために●グループをつくろう
第4章食事のケア
●ロから食べるから元気になる●姿勢がよくないと食べられない●飲みこむための3つの条件●食事姿勢のチェックポイント●食欲不振●手がうまく動かない●うまく飲みこめない●低栄養状態になっていないか●ロ腔ケアの方法●義歯のケア●食事介助3つのポイント●チューブと胃痩は最後の手段
第5章排泄のケア
●トイレに行こう●オムツを外すために●それでもオムツにしたくない●オムツを外すための尿意回復ステージ●排泄最優先の原則●いつ便意を感じるか●排便の姿勢●排泄スケジュールをつくろう●トイレの設計と工夫●パンツ・オムツの選び方
第6章入浴のケア
●入浴ケアとは●大浴場や機械式は問題が多い●浴糟の選び方と設置法●理想のお風呂と工夫例●服を脱ぐ●服を着る●浴槽に入る前に●浴槽に入る●浴槽で姿勢を安定させる●浴槽から出る●足の力がない・恐がる場合●夫婦で入る

第3部介護技術法

第7章人の動音を知ろう
●物理学から生理学へ●人の動きは力よりバランス●動作の介助から行為の介助へ●介助をはじめる前に
第8章寝返りの白立法と介助法
●“体位変換”から寝返り介助へ●寝返りの3要素と介助法●できないことはあきらめる●片マヒの場合●下半身マヒの場合●四肢マヒの場合
第9章起ぎ上がりの白立法と介助法
●人の自然な起き上がり方●片ひじ立ちをする方法●狭いベッドは寝たきりをつくる●狭いベッドで起きる工夫●足りない力を補う●余分な力を使わない
第10章立ち上がりの自立法と介助法
●人の立ち上がりのしくみ●人の立ち上がりの環境づくり●2つの立ち上がり介助法●正しい手すりの位置はどこか●ベッドから一人で車イスに乗る●少しでも足に力が残っているなら●イスにすわる介助法●全介助の移乗動作
第11章床からの立ち上がりの自立法と介助法
●床から立てれば自立できる●横ずわりは難しい●これなら立てる●力が足りない場合●立った姿勢から床にすわる●人の姿勢と動作のまとめ

第4部障害、症状を理解する

第12章片マヒという障害を理解する
●片マヒに伴う障害●上肢の運動マヒのステージ●上肢と手指のマヒの簡易検査法●肩関節が外れないために●拘縮を防ぐために●指を開く●指と指の間を開く・ひじを開く●日常動作を上手に取り入れる●下肢のマヒの簡易検査法●下肢のマヒのステージ別生活ケア●同名半盲とは何か●言語障害の種類●構音障害への関わり方●失語症とは●失語症者への関わり方●失行・失認とは何か●左マヒ者への対応。いきいきヘルス体操
第13章パーキンソン病者を理解する
〇三大主徴とは●忘れられがちな重大な症状●階段は昇れるのに●さっきまでできていたのに●いきなり車イス全介助になる●一生つき合える医師を探す●閉じこもりの徴候がみえたら●日常動作と介助のコツ●みんなで楽しくパーキンソン体操●一人でできる機能回復運動
第14章その他の障害、症状を理解する
●リウマチの程度と進み方●リウマチと生活ケア●骨折後遺症


第5部痴呆症の見方と介護の原則
第15章痴呆症を理解する
●痴呆症のケアがめざすもの●痴呆症はなぜ起こるのか●介護に役立つ痴呆症の分類●環境・生活習慣編●人間関係・身体不調編●個性的空間・役割づくり編●一人ひとりの関係づくり
第16章問題行動と介護
●聞題行動には理由がある●葛藤型への関わり方●回帰型への関わり方●遊離型への関わり方●物忘れ●おもらし●介護拒否●俳掴●被害妄想●異食●弄便●性的異常言動

第6部介護者の健康
第17章介護者の健康を保つ
●介護ストレスと向き合う●快眠のすすめ●腰痛体操●腹式呼吸のすすめ●筋兎緩法●いっぱつ体操●介護保険の上手な使い方 他

 

 


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