受験は要領
著者
和田秀樹
出版社
PHP文庫/PHP研究所
定価
本体価格 571円+税
第一刷発行
2002/04/15
ISBN4−569−57717−2
難関大学も恐くない 受験は要領 たとえば、数学は解かずに解答を暗記せよ

難関大学も恐くない 受験は要領 たとえば、数学は解かずに解答を暗記せよ

和田秀樹

大学入試は“運転免許の筆記試験”なみの暗記力テストにすぎない。
受験の成否は出題される部分だけを憶え、いかに“暗記の貯金”を増やすかにつきる!本書は、著者が自らの経験から構築した究極の勉強法を公開。「数学は自力で解かず解答を暗記」「英単語より英短文の暗記が受験向き」「カンペ作りで記憶の強化」など、即点数アップに結びつく“要領”を伝授する、すべての受験生必読の「虎の巻」。

 

 

 


文庫版まえがき

本書は、一九八七年に出された『受験は要領」(ごま書房)という本を文庫化したものである。
当時、本書は受験生の間で大反響を呼び、またその後も売れ続け、三〇万部のベストセラーになった。
ただ、十年で版権が切れた際に、私の個人的な判断で絶版にした。
当時、私は自分自身の受験勉強術に相当な自信を持っていて、あるいはそれを実の弟を始め、私の家庭教師や塾の生徒などに試した結果もうまくいっており、その体験に基づいて、本書のオリジナル版を書いたのだが、その後、読者からの反響はあまりに大きかった。
月に五〇〇通もの、感謝の声や質問も寄せられたが、いっぽうで和田式の勉強法は合わないのでかえって成績が下がったという非難の声もあった。
著書という形では誤解も生じることもあると考えたのと、私自身が医師という職業のために質問に答え切れないということもあって、私は、私の勉強法を支持してくれる東大生たちとともに、受験勉強法の(受験勉強のではない)通信教育(通信添削ではない)「緑鐵受験指導ゼミナール」を開講した。
結果的に、私が本書で提示した勉強法の骨格は問題はないが、細部でノウハウが古くなっていることや、暗記数学のためには理解が必要であることの強調が足りなかったことなどいくつかの点を反省することになった。
また、当時私は医者になって二年目の若僧で、現在ほど認知心理学の勉強をしていなかった。
「丸暗記」ということばをあまりに多用する本書は、理解を伴った暗記と、機械式の丸暗記をきちんと区別していなかった。
実際は、私の言う丸暗記は理解を伴った暗記のことだった。
だから、英単語より「論理的な思考の流れの上にのっている」数学の解法の暗記のほうがやりやすいし、英単語より英短文のほうが覚えやすいと主張していたのだ。
ただ、丸暗記ということばを使ったり、大学入試を暗記力テストと言い切ったわけだが、それではまったく理解しないでいいとか、考えないでいいという誤解を生むのは確かなことである。
そういうこともあって、私はその後、特に「緑鐵受験指導ゼミナール」を始めて以降の受験勉強法の著書では、そこでの指導経験に基づいたいろいろなタイプ
の受験生に合った勉強法を提示しようとしてきたし、丸暗記ということばもなるべく使わないようにしてきた。
そして、受験は情報処理術であるという信念から、むしろ最新の受験情報を盛り込むことに腐心してきた。
ところが、本書をはじめとする私の昔の受験勉強指南書を読み、東大に合格し、私の通信教育のスタッフになった学生から何人も、どうして昔の本を絶版にしたのだという抗議の声を聞いた。「『丸暗記』ということばを聞いたから劣等生である自分にも可能性があると思えたし、そのおかげで勉強できて結果的に東大
に入学できた」「確かに昔の本ははったりが多かったけど元気が出た。
いまの本は内容は優れているけど、最初からやる気のある子でないと読まないのではないか」などという声だ。
確かに私から見て、最近出している受験指南書のほうがはるかによい情報や正確で丁寧なテクニックを載せているのだが、以前ほどは売れない。

(本書 前書きから引用)

 

 

 

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