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 初恋
著者
中原みすず/著
出版社
リトル・モア
定価
税込価格 1,680円
第一刷発行
2002/02
初恋 中原みすず/著 e−honでご注文
ISBN 4-89815-064-0

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雷雨の朝、白いオートバイ、18歳の少女―「三億円事件」の秘密の扉がいま静かに開かれる。
 
1968年12月10日、三億円事件の真相は、府中の雨の中に消えた。

  宮崎あおい主演!!

    2006年6月全国ロードショー 映画「初恋」原作 オフィシャル⇒

本の要約

雷雨の朝、白いオートバイ、18歳の少女。「三億円事件」の秘密の扉が、いま静かに開かれる・・・・・市川実和子、中上紀、原田芳雄氏ら、絶賛の本です。

雷雨の朝、白いオートバイ、18歳の少女「三億円事件」の秘密の扉がいま静かに開かれるこの時代を、わたしは知らない。だけど純粋に生き急ぐようなこの衝動をわたしは知っている。淡々と語られるその清らかな匂いに圧倒されて60年代が目の前に迫つて来た…。市川実和子

少女が青春を閉じ込めた新宿のジャズ喫茶。仲間、兄、男、そして三億円強奪事件。封印された過去の風景が、いま、交差する。
ジヤズのように、沸騰する。中上紀

ある日何処の馬の骨とも知らぬ不良青年が現われて府中刑務所脇の野外劇場に誘いそこで上演されるドラマの主人公を演じろといきなり命令する。作者自身の告白というアイロニカルな形態で物語は操作され結末に向って一瞬浄化を体験したかに見えたその先にまだ終着を赦さぬ暗渠が拡がる。原田芳雄

(オビより引用)



オススメな本 内容抜粋

かんたんにまえがき

いまから三十年を越える以前のこと。正確には一九六八年十二月十日。東京の

府中というところで現金輸送車が襲われ、三億円が何者かによって強奪された。

人ひとり傷つけずに、わずか数分で。犯人はついに捕まらず。

刑事事件として七年、民事事件として二十年の時効が成立したところで、「府

中三億円強奪事件」として世問を騒がせたすべては終わった、と私は思っていた。

そのはずなのに「犯人探し」は相も変わらず続いた。私が過去の泡沫として忘

れようとしているのに……。

事件は、私にとっては遠い日の出来事であり、言ってみれば人生の通過点でし

かなかった。しかし、私の中から取り返しのつかないものを失った感覚が、悲し

みとともにいつまでも消えないのは、心の傷に決して時効がないからなのだろう。

私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。だと思う、というのは、私に

もその意志があったかどうか定かではないからだ。ただ、どう言ったらいいのか

…、時間を戻すことが不可能ならば、せめてこの物語を書くことで、私は私か

ら解放されたいのかもしれない。


(本文かんたんにまえがきより引用)

 

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